看護師の転職体験談(8):新人1年目で大学病院から総合病院への転職


(写真はイメージです)

(千葉県・30歳・女性)

転職前はどんな仕事をしていたか

国家試験を無事に合格し、4月から新卒として医学部付属の病院で働き始めました。日々、先輩から指導を受けながら、患者さんの看護業務を行っていました。


なぜ転職しようと思ったか

就職して2か月の病棟会にて、師長から「新人さんたちは卒論、何をテーマに執筆したの?」と突然尋ねられました。他の同期は大学卒だったため、自身の卒論テーマについて話し、その内容について先輩方と談笑になりました。

しかし、私は看護短大出身だったため、卒論を書いていませんでした。そのことを話すと、師長に「卒論も書いていないの?!大学も、うちの付属の学校も出ていないなんて」と言われてしまいました。


看護師の応募要項に、「大学のみ」との記載はありませんでした。「付属の看護学校か、大学卒以外はいらない」ともとれる師長の言葉。大きなショックを受けました。

そして、何も答えられなくなってしまいました。その日以降、師長をはじめとする先輩の指導方法が明らかに変わっていきました。何をやっても「そんなこともできないのか。

こんなに動けない新卒は初めて見た」「こんなに仕事ができないのに、私たちと同じ基準の給料をもらってるなんて信じられない」など、師長をはじめとして先輩方に様々な精神的につらい言葉を浴びせつづけられました。


「こんなことも知らないなら、もう看護師として働かせることはできない」と、毎日ひたすら入浴と食事介助、排泄介助のみを指示される日々。このままここで働き続けたら、自分が壊れてしまうと感じ、転職を決意しました。2月上旬のことです。

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どんな転職活動をしたか

まず、看護師として一年しか経験のない状態で転職できるのかどうか。そのことがとにかく不安でした。そのため、まずはインターネットで情報を集めることにしました。

ネット検索をすすめていると、看護師の転職を無料でサポートしてくれる会社が複数あることを知りました。


看護協会が運営しているハローワークもありましたが、一人で転職活動を行うことに対し不安が強かったため、無料でもある民間会社のサービスを利用して、転職活動を進めることにしました。

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サポート会社は数社ありましたが、何件かの比較サイトを照らし合わせ、一番実績があって評判の良さそうな会社を1社にしぼりました。そして、そちらにネットから登録することで、私の不安だらけな転職活動が始まりました。

転職活動するに当たり、今後自分がどのように看護師として働きたいかを真剣に考えました。自分の興味のある分野を専門的に勉強しようとした新卒時代。しかし、実際にはほとんどその分野の看護を学ぶことはできませんでした。


では、自分はいま、何を学ばなくてはいけないのか?そして、転職先に何を望むのか?この2点を考えたとき、

○当時住んでいた場所から通える範囲であること
(引っ越し費用が手元になく、家を探す時間もないため)
○新卒の1年間ほとんど看護師らしい業務をしていなかったので、書類上は2年目ですが、新卒と同じ教育・指導が受けられること

この2つが、転職先を探すにあたって私のはずせないポイントとなりました。サポート会社での担当者に、転職先としてはずせないポイントをお伝えしたところ、2.3日で2件の候補を出し、資料を郵送してくださいました。

その資料を基に2件の候補のHPと患者さん側の口コミを調べました。また、自分で実際に2件とも行ってみて、働いている看護師さんの様子や患者さんの数、病院全体の雰囲気を見て回りました。


調べていく中で、そのうちの1件を候補として考えるようになりました。転職活動中はまだ働いていたため、仕事が休みの時にしか動くことができず、面接や見学の日程もシフトが出ないと決められませんでした。

しかし、担当の方がシフトが出たあとで2件の候補の面接・見学日を1日で済むように調節をしてくださり、3月の上旬に面接・見学日が決まりました。


見学・面接日は、病院の最寄駅で担当の方と待ち合わせでした。待ち合わせ時間から見学まで少し時間があったので、近くの飲食店に入り、食事をしながら軽く打ち合わせをしました。

初めての転職活動での不安と、仕事へのストレスによって精神的にぎりぎりだったので、担当の方がやさしく親身になってアドバイスしてくださったとき、「私にこんなに親切にしてくれる人がいるんだ」と本当に嬉しく、思わず泣いてしまったのを覚えています。


面接は2件とも、看護部長と人事担当者、私と担当の方の4人で行いました。緊張してうまく話せなかった私の代わりに、担当の方が今までの経緯や希望について話してくれました。

見学も、病院職員の案内のもと、担当の方と一緒に、各病棟や外来などを見てまわりました。

どちらも大変暖かい面接で、特に候補の病院では、私の経緯をお話ししたところ「それは大変だったね。でもよく転職しようと決意したと思うよ。


これから、私たちと一緒に頑張ってくれるかな。大丈夫、しっかりサポートするよ」と優しい言葉をかけていただけました。

面接後、帰宅したらすぐに担当者から候補の病院から内定をいただけたとの連絡が入り、サポート会社の仲介で内定手続きをとった上で4月から新しい職場で働くことができました。

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転職後の職場の様子・感想

転職後、希望通り新卒の方と同じように初期研修を受け、病棟へ配属となりました。

配属先の先輩方もみなさん私の転職経緯についてご存じで、優しく、でも時には厳しく指導していただきました。事務の方や部長にも気にかけていただき、病院内でお会いすると明るく声をかけていただけました。


以前の職場では考えられなかったことです。 転職先で、本来自分がやりたかった看護師としての経験をたくさん積みました。転職して、心からよかったと今でも感じています。


(まとめ)就職活動を通して学んだこと、これから転職する人へのアドバイス

「看護師として、新卒は最低3年は同じところで働かないと、その後看護師として使えない」と話す看護師さんは非常に多いです。

自分のすべて希望通りにいく職場に出会うことはとても難しいことですし、理想を追い求めて経験が浅い段階で転職を繰り返すのは今後の自分のためにもいいとはいえないと思います。


しかし、私のケースのように働くことに対して精神的に限界を感じてしまうほどだったら、転職も解決策の一つだと思います。まだまだ売り手の看護師です。

自分が壊れてしまうまえに、自分を守る手段として、転職は有効だと思います。ただぼんやりと「転職しようかな」という安易な状態では、いい転職はできません。


しっかり、「自分がなぜ転職したいのか」を考え、転職によるメリットを十分に感じることができるのならば、転職を私はおすすめします。

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転職後の給料→毎月手取り約30万円 ボーナス4.5か月


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