公務員看護師を目指したい!



安定した社会的信用と収入を期待できる「公務員看護師」に魅力を感じる方は多いと思います。しかも看護師の場合、国や自治体が運営する組織に就職すれば、公務員試験を受けることなく、その組織に勤務する間は公務員となることができます。

公務員看護師の基本的な知識について、就業先や給料について確認し、実際どのような職場があるのか、簡単に知っておきましょう。


公務員看護師の基礎知識


公務員看護師の就業先は?

公務員看護師の主な職場は、国立・県立・市立などの公立病院です。そのほか自衛隊や、公立の看護学校、そして募集機会は多くありませんが国立の療養所や厚生労働省の部局なども勤務先となります。

また、自治体が運営する保健所、保健センターでは、看護資格だけでなく、保健師の資格を取得しての採用・勤務が一般的です。

注意したいのは、名称に「国立」「県立」とあっても実際には国や自治体の運営でなく、非特定独立行政法人などの組織が運営している場合があり、その場合当然、公務員待遇となりません。名称だけで判断するのではなく、運営組織がどこなのかをしっかり確認するようにしてください。

公務員看護師の給料は?



施設別に見た看護師の月収平均データを見てみると、最も高いのは県立や市立の公立病院で約38万円、続いて国立病院で35万円となっています。大学病院・日赤病院などで34万円、医療法人や個人病院で30万円という結果を見てみれば、公務員看護師の給料は高いことが分かります。

ただしこれは、全国、全年代の看護師の平均であって、初任給やキャリア数年での転職条件に当てはまるわけではないので注意してください。運営自治体によっても差があります。

公務員看護師はボーナス支給額もかなり好条件で、平均で100~150万円程度期待でき、年収では、県立・市立病院で590万円、国立大学病院で550万円と高水準です。

公務員看護師、年齢制限はある?

公務員は通常、新卒で試験を受けて就職するものであり、市役所や県庁といった勤務先では採用条件として年齢制限が設けられています。ただし看護師では、公務員試験を受けるわけではないので、明確に設けらた年齢制限はありません。

とはいえ採用選考では、キャリアや年齢は重要な判断基準とされるので、年齢がネックとなるケースも存在します。

<ここまでのまとめ>

  • 国立、県立、市立病院などの公的機関で働くのが公務員看護師
  • 公務員試験を受けずして公務員待遇となる
  • 平均年収550~590万円と、公務員看護師の給料は高水準
  • 採用で年齢制限はないがネックになるケースはある


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公務員看護師の職場を紹介します!


市立病院

基本給が高め

市民病院や市立病院の看護師は、基本給が高めなのが特徴です。平均月収は約40円と民間病院の平均よりも8万円程度高く、勤続年数を経るほど年収は増えていき、公務員として退職金も期待できます。

ただし各自治体の財政状況によって条件は異なり、高収入を期待できない病院もあります。

メリットとデメリット

市立病院で働くメリットとして、雇用の安定、働きやすさ、休暇の取りやすさが挙げられます。公務員看護師では、経営が悪化しての解雇や理不尽なリストラに遭うリスクがほとんどなく、長期間安定して働くことができます。

他の医療現場とは違って市立病院での看護師不足は深刻でなく、長期休暇や有給休暇がとりやすくなっています。人手不足のイライラがないなど人間関係が落ち着きやすく、より働きやすい傾向です。

デメリットとして、髪の色やメイクなど身だしなみの指導がより厳しく、副業は厳禁で、違反した場合には解雇を含む処分があります。公務員として、患者さんから「税金を払っているのだから」と理不尽な苦情を受けるケースがあり、接遇にはより気を遣います。


国立病院


長く勤めるほど高収入に

国立病院の看護師給与は、働き始めは決して高いものではなく、民間企業より低いこともあります。ただし勤務年数によって収入は確実に増えていき、国立病院全体の看護師で見ると平均年収は550万円と高水準になっています。

メリットとデメリット

国立病院勤務の看護師は準国家公務員となり、高い社会的信用を得られます。診療科目が多いので希望部署へ移りやすいこと、引越し時には国立病院間での転勤が可能であること、退職金や年金の水準が高いといったメリットがあります。

給与面からみて、長期間の勤務を予定しない方には向いておらず、またサービスでの早出や残業が通例となってしまっている点はデメリットとなります。

会議や勉強会、研究会が多い点は、煩わしさで見ればデメリットですが、新しい医療を学んでスキルアップしたい看護師にとってはメリットに感じられることでしょう。


自衛隊



防衛省職員となって自衛隊に勤務する公務員看護師もいます。各部隊員の医療面をサポートしたり、自衛隊中央病院・地区病院で隊員の家族や周辺地域住民の診察・治療をサポートします。救助活動先への派遣もあります。

自衛隊看護師は自衛官でもあるため、定期的に自衛隊と同様の訓練を受け、心身の鍛錬を課せられます。

お給料は階級制

特別職国家公務員として階級に振り分けられ、階級ごとの俸給が支給されます。初任給は決して高くありませんが、勤務年数を経て階級が上がるほど高収入を期待できます。

メリットとデメリット

看護師としてのやりがいにプラスアルファとして、被災地や紛争地などで困っている人たちの役に立てる喜びがあります。職場結婚をすれば、自衛官の妻として生活の安定を得られます。

一般的な病院と異なり、女性が多く閉じられた環境でないため、看護師特有の人間関係で悩む機会が少ないのもメリットです。


一方で、自衛隊病院では高度先進医療を積極的に扱うことは少なく、看護師としてのスキルアップを期待できないデメリットがあります。

さらにそれぞれの職場環境や給与条件、応募条件などを詳しく知りたいときには、看護師の転職サイトが便利です。

<公務員看護師の職場を紹介します!のまとめ>

  • 市立病院は基本給が高いが自治体による差がある
  • 市立病院は安定して働きやすいが身だしなみや接遇に厳しい
  • 国立病院では勤続するほど高収入に
  • 国立病院は部署異動や転勤に便利だが、サービス残業や勉強会が多い
  • 自衛隊看護師の給料は階級制
  • やりがいや安定はメリットだが看護師スキルアップは難しい

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