看護師の転職前に見直したいこと



看護師の転職は、自身のスキルや仕事、キャリアについて色々と考える良い機会です。

改めて考えを整理するためにも、看護師の仕事の魅力や必要な資質、色々なシーンで果たすべき役割についてまとめますので、参考になればと思います。


転職前に確認したい「看護師」という仕事について


看護師の仕事の魅力は?

第一に、自身の成長や貢献を実感できるやりがいがあります。命に関わる仕事は責任が大きく緊張が続くハードなものである反面、患者の痛みや苦痛をとりのぞき全快するのを目にしたり、感謝されたりすることは大きな喜びをもたらします。患者やその家族との交流、チーム医療での達成感に喜びを感じるという声も聞かれます。

第二に、雇用の安定が挙げられます。看護師は売り手市場で、全国どこでも、また何歳になっても求人に困ることはありません。他の職種に比べ、高齢になってもある程度の収入維持を期待できます。


第三に給与水準が高く、社会的な信用も得られやすくなります。夜勤や残業など手当てが厚く、女性でも高水準の収入が期待できます。資格取得や昇格を目指したり、条件のいい職場へと転職することで収入アップも可能です。給与の安定は社会的信用度の高さにつながります。

第四に、生涯免許であるため、いったん看護師を離れても再び復帰できる点も魅力です。

看護師に向いている人は?

体調に関し不安を抱える患者やその家族は、看護師のちょっとした気遣いや言葉に気持ちを救われることがあります。気遣いや思いやりのある性格は、看護師に向いていると言えます。

一方で、患者の死に向き合うなどストレスの強い状態から、上手に気持ちを切り替え、仕事を進めていく姿勢も必要です。


小さな変化も見逃さない繊細さが必要な仕事ですが、小さい点にこだわり過ぎず目の前の事態にフレキシブルに対応する大らかさも必要とされます。前向きで向上心がある方も、看護師に向いているでしょう。

看護師の仕事はチーム医療なので、スタッフ同士の円滑なコミュニケーションが欠かせません。チーム意識と協調性があると役立ちます。

これらの資質は理想ですが、ハードな仕事の中疲れてしまい、ついキツい言葉を投げてしまったり、ということはあるものです。また職場によっても求められる性質は異なります。

看護師の守秘義務とは



守秘義務とは、職務遂行上で知り得た情報を外部に漏らさないルールです。患者の氏名や住所、職業といったプロフィールのみならず、既往歴や症状など、看護師が知り得る情報は広範囲にわたります。ちょっとした情報漏えいも守秘義務違反になることを肝に銘じる必要があります。

共通の知人に入院のことをうっかり話したり、患者の容態や症状を自分の身内に話してしまうのも違反です。退職後も守秘義務は継続し、違反により法律で罰せられるほか、訴訟を起こされる可能性もあります。

他人の話は一切しない、という気持ちでいることが大切で、特に現代ではSNSでの情報漏えいにも注意する必要があります。

接遇のポイントについて

看護師の仕事では接遇も大事なポイントです。第一に、患者とのコミュニケーションを大切にしてください。常にコミュニケーションをとれていれば、ちょっとした異変に気づくことができ、患者自身からの声を聞きやすくなります。

コミュニケーションの方法として共感を大事にします。相手を良く見て、話にきちんと耳を傾け、誠意をもって気持ちを伝えるようにします。人によって態度を変えることなく、同じような接遇を意識することも大切です。

看護スキルがあればいいというものではなく、病院の顔として看護師の接遇の質が評価され、自分への評価につながっていきます。

<転職前に確認したい「看護師」という仕事・まとめ>

  • やりがいや雇用、収入の安定が魅力
  • 気遣いや協調性があり気持ちの切り替えができる人が向いている
  • 常に守秘義務を意識し、他人のことを話さない
  • 病院の顔として質の高い接遇を心がける

下記では、看護師の仕事や転職に関する記事をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。


看護師の転職前に見直したいことに関する記事



看護師の役割について見直してみよう!


地域医療における役割

看護師を含む医療従事者が主体となり、地域住民の病気や怪我の治療、疾病予防、健康維持・増進のために行う活動が「地域医療」です。病院での処置だけでなく、在宅医療や高齢者・障がい者への支援、妊産婦の保健指導や子育て支援も含んでいます。

地域には先端医療を必要とする患者が多く存在します。看護師は診療や検査の介助をはじめ、生活指導に当たります。病棟では検査、処置、生活のサポートだけでなく、心理面のケアやリハビリをサポートします。


地域住民に最も身近なのが診療所・クリニックです。患者応対から医師のサポート、検査や処置まで少数スタッフでこなします。どんな患者が来るか分からず、常に的確な対応が求められ、患者とのコミュニケーションをとるのも看護師の大切な仕事です。

そのほか、高齢者向け施設や訪問看護ステーション、学校、企業、工場の医務室なども地域医療実践の場となります。

チーム医療における役割

近年導入が推奨され、大規模病院を中心にとり入れられつつあるのが「チーム医療」です。患者を中心に、関わる医療関係者が横の連携をとり、専門性を発揮しながらより良い医療の提供を目指します。

チームメンバーには医師、看護師、歯科医師、薬剤師、栄養士、調理師、社会福祉士、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、放射線技師、臨床検査技師、言語聴覚士などが必要に応じて参加します。


看護師はチームのなかで患者に最も近い存在であり、患者や家族とチームとをつなぐキーパーソンとして、患者の声を代弁する役割があります。スタッフに共有すべき情報を積極的に提供し、コミュニケーション環境をつくります。

インフォームドコンセントの場にはできるだけ同席して意思決定をサポートします。看護師として知識やスキルの研鑽に努めておくプロ意識も重要です。

ターミナルケアでの役割



末期がんなどで回復が見込めない患者の看護・ケアを「ターミナルケア」と呼んでいます。患者の意志に沿って、様々な苦痛を和らげ、尊厳ある幸せな最期を迎えられるようにサポートします。ターミナルケアの場はホスピスや緩和ケア病棟、自宅も含まれます。

肉体面の苦痛の緩和では、麻酔などの投与だけでなく患部をさすったり、手を握って寄り添うこともあります。死を迎える恐怖、不安といった精神面の苦痛を緩和することもまた大事な役割です。

精神的なダメージやストレスが多い家族のケアやサポートも忘れてはなりません。バイタルチェックや服薬管理などの基本的な業務も行います。ターミナルケアでは、患者の気持ちに寄り添う姿勢、患者を安心させてあげられる看護が何よりも大切です。

チームリーダーの役割

病院の方針により様々な方式のチームナーシングが取りいれられており、機能させるためのチームリーダーが置かれます。リーダーはチームの目標を設定し、看護計画の立案・修正、現場の情報収集、判断や指示出しを行います。他スタッフや部署との連携をとり、回診時、退院時の目配りをするのもリーダーの仕事です。

チームメンバーの指導やサポートをし、一定レベルの看護維持を目指して業務に取り組みます。情報収集力やリーダーシップ、コミュニケーション力、計画立案・遂行力が求められます。

チームリーダーを経験することで、自身の成長やスキルアップを期待できます。心得として、スタッフの成長のため、時には忍耐強く見守り背中を見せる姿勢、差別をしないこと、そしてリーダーだからと言って無理をし過ぎないことを心がけましょう。

<看護師の役割について見直してみよう!・まとめ>

  • 病院、クリニックや福祉施設、在宅医療など地域医療の場は色々
  • チーム医療ではキーパーソンとして積極的に関わる
  • ターミナルケアでは肉体面、精神面の苦痛の緩和を行う
  • チームリーダーでは司令塔として看護レベルの維持を図る

 看護師の転職サイト、人気ランキング

 看護師求人うさぎ!~看護師の求人・転職を応援するサイト