主任看護師の給料はどのくらい？

看護師のキャリアのスタートともいえるのが「主任看護師」という役職です。現場では中間的な管理職であり、キャリアアップの第一歩という位置付けになる「主任看護師」ですがその給料はどのくらいなのでしょうか？

主任看護師は経験10年程度の看護師が就くポストですが、その給料は病院やクリニックなどの就業先によってかなり幅があります。

標準的な主任看護師の給料を見てみると、勤続10年・30代の主任看護師の場合で年収480～530万円程度、勤続20年・40代の主任看護師の場合で年収560～630万円程度にＵＰします。

この給料を役職が付かない一般的な看護師の平均的な給料と比較すると以下のようになります。

	勤続10年・30代	勤続20年・40代
主任看護師	年収480～530万円（月収30～33万円程度）	年収560～630万円（月収35～40万円程度）
一般看護師	年収450～500万円（月収28～31万円程度）	年収500～550万円（月収31～34万円程度）
差額の目安	年収30万円（月収2万円程度）	年収60～80万円（月収4～6万円程度）

もちろん上記は標準的な例で、就業先の地域や種類、経営者の方針などによって金額が異なってくることは言うまでもありません。

しかし、一般的な傾向としては、主任看護師と非役職看護師では年収で30～80万円、月収で4～６万円程度の給料の差があるといえるでしょう。

この主任看護師と非役職看護師の給料の差は、「基本給」と「主任手当」の額によって決まってきます。

「基本給」は諸手当を含まない基礎的な給与ですが、「主任手当」はその基本給に加算される主任看護師に対する手当です。

主任看護師になると基礎となる「基本給」が上がると同時に、「主任手当」が加算されるため非役職看護師との給料に差が出てくるわけです。

「主任手当」の額は就業先によって多少の違いはあるものの、月額で２～５万円程度が標準的といわれています。

実際、主任のみならず看護師に役職が付くと「役職手当」が付くのが通例です。主任看護師の手当は月額2～5万円程度ですが、師長であれば月額5～8万円程度の「師長手当」、総師長であれば月額8～12万円程度の「総師長手当」などが加算されます。

ただし、主任看護師を含めた役職看護師に昇格すると、これまで付いていた「残業手当」はなくなりますので、その部分では給料がマイナスになるというケースもあります。

さらに主任以上であれば次第に夜勤も減ってくるため、「夜勤手当」の部分も徐々に減少していくと考えたほうがいいでしょう。