看護師の給料、大学病院はどの位？

看護師の活躍する場所は、病院はもちろん介護施設や教育施設、企業などたくさんの職場があります。病院の中でも、大学病院や総合病院、クリニックなどいろいろな病院があり、それぞれの給料も異なってくるようです。

ここでは、大学病院で働く看護師の給料について掘り下げています。

大学病院の看護師の給料は高い？

大学病院で働く看護師の給料について

多くの医療施設がありますが、その中でも大学病院の給料はほかの病院と比べると高いといわれているようです。

とはいえ、大学といってもいろいろな大学があり、国公立や私大など、その大学によって経営状況も異なってきますので、すべての大学病院の給料が高いのかというと、断言できない部分もあります。

それに、当然ながら役職のある看護師かどうかによっても、給料は大きく変わってきますよね。

大学病院の給料はいくら？

では実際に大学病院の給料はいくらくらいかというと、平均すると年収400～600万円弱のところが多いようです。

400万と600万では大きな差がありますが、やはり役職の有無によって看護師の給料自体が変わってきますので、差は出てきてしまいます。しかし、600万もらっている看護師はごく一部で、だいたい400～500万円前後の給料をいただいている看護師が多いようですね。

ちなみに役職がついていない看護師の平均年収が400万円前後とのことですので、これを考えると大学病院だから給料が高いというわけではないことがわかります。

総合病院などでも、役職がついていない看護師で400万前後の年収というのは珍しくないと思いますので、病院によってそこまで大きな差が出てくるということではないようです。

大学病院の収入が高いと思われる理由

給料については、大学病院だからといって目に見える違いがあるわけではないですが、大学病院の福利厚生はとても充実していることで知られています。

例えば社員寮や保育施設などの充実は、大学病院のレベルは高いといわれており、家賃補助においても大学病院は充実しているようです。マンションやアパートを借り上げている大学病院もあるようですので、寮というよりも一人暮らし感覚で利用できるところもある様子。

であれば、収入は平均的でも補助があれば出費は減らせますし、保育施設が併設していれば、子どもの心配をすることなく安心して働けます。

こうした福利厚生の充実といった面からも、大学病院は看護師の定着率が高いといわれており、勤続年数がながければ年収も上がっていきますので、大学病院は給料が高いといわれる理由はこうした点にあるのではないかと思われます。

大学病院によって給料に違いはあるの？

それぞれの大学病院の給料に大きな差はない

では、大学病院によっても給料に差が出てくるのか？という点ですが、結論からいうとそこまで大きな差はないと思われます。ある大学病院の平均月収が27万円、別の大学病院の月収は30万円など、多少の差はあるものの、5万円以上などの大きな単位で差があるというのはあまり聞かれません。

ただ、月収に3万円の差があった場合、年収で単純に計算すると36万円の差が出てきますので、これを大きな差だと感じる人はいるかもしれませんね。

ただ、看護師の仕事は給料が高ければよいというわけではなく、ハードワークに影響が少ないよう、できるだけ通いやすい場所にある病院のほうが働きやすいでしょうし、人間関係の円満な病院、福利厚生が充実した病院など、よりいきいきと長く働くことができるという点にも着目したいもの。

転職などで大学病院を検討する際には、ぜひこのような点も重視していただきたいと思います。

大学病院の給料を比較してみよう

日本の大学病院で一番給料が高いといわれているのが、「大阪大学医学部附属病院」です。平均年収は555万円とのことですので、年収は高いイメージがありますね。

第2位は、「東京医科歯科大学医学部附属病院」で、平均年収が530万円弱。第3位は富山大学で、平均年収520万円前後と続いていきます。

第4位から10位までは、「京都大学医学部附属病院」、「九州大学病院」、「東北大学病院」、「東京大学医学部附属病院」、「琉球大学病院」、「島根大学病院」、「徳島大学病院」と続いていました。

4位から10位までは、年収差は約20万前後ですので、月収にしたら2万円も差がないということになります。

こうしてみると、有名な大学病院のほうが収入が高いという印象を受けますね。確かに有名な病院のほうが患者数も多く、忙しい上に多くの看護スキルを必要としますので、年収が高いというのも理解できます。

第42位は山梨大学で、平均年収が約425万円とのことで、1位の大阪大学医学部附属病院と比べると100万円以上の差があります。

こうした年収の差については、総合病院でも開きが大きいようなので一概にはいえませんが、年収を重視で考える人は、こうしたデータがあるということも覚えておくとよいでしょう。