人気の転職先、日勤常勤の年収は?



看護師は離職率の高い職業であり、常勤で11%、新人では7%が離職していると言われます。離職率を高めてしまう要因のひとつが、夜勤のハードさです。

シフトや忙しさによって、日勤でギリギリまで残業後充分な休憩の無いまま準夜勤につき、深夜3時に業務終了、翌朝8時半から再び日勤、といったハードな勤務が見られます。


家庭との両立のため、プライベートの時間を確保するためといった理由で「夜勤のない日勤常勤で働きたい」と転職を検討する方は少なくありません。

そんなとき気になるのは、「年収はどれぐらいになるのだろう」「どんな転職先があるんだろう」といった点です。ここではそんな不安を解消するヒントになる情報をまとめますので、参考にしてください。


日勤常勤の年収は?


夜勤ありとの比較、その差の原因は?

  • 夜勤あり常勤:平均年収 470万円
  • 日勤のみ常勤:平均年収 340万円
  • 差額:130万円

        
勤務先や経験、地域によって差はありますが、全国平均でみると日勤のみの平均年収は320~360万円と言われます。夜勤がある場合との収入差は年間100~150万円と、「金額が大きい」と感じる方は多いでしょう。

この差額は、夜勤手当の有無によります。夜勤手当は1回1~1.5万円程度であり、月に5回で5~7.5万円の手当額になります。特に都心の病院ほど手当が多くなる傾向があり、月に8万円の夜勤手当という看護師が珍しくありません。


日勤常勤では、夜勤の体力的・精神的負担がなくなる代わりに、夜勤手当がプラスされない分だけ年収が下がる、というのは仕方のないことです。

ただ、看護師はもともと年収が高めの職業です。こうして夜勤ありの場合と比較すれば低めに感じますが、女性の平均年収は270万円であることを考えると、日勤のみで340万円というのはかなり条件の良い仕事と言えます。

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日勤常勤の年収もさまざま

平均は340万円といわれますが、勤務先や経験などによりさらに高年収を得ている日勤常勤の看護師もいます。下記は10人の看護師の年収例の表です。

■日勤常勤看護師 条件別年収例

キャリア 年収
東京都 19年目 有料老人 506万円
大阪府 13年目 透析 465万円
東京都 2年目 訪問看護 446万円
千葉県 4年目 病棟 430万円
大阪府 2年目 病棟 419万円
愛知県 1年目 有料老人 399万円
神奈川県 4年目 外来 372万円
石川県 5年目 透析 368万円
東京都 2年目 通所介護 350万円
東京都 17年目 外来 316万円

このように、同じ地域、キャリアであっても施設によって90万円以上の年収差があるなど、日勤常勤であっても年収のばらつきがあることが分かります。

日勤常勤になって年収を落としたくないという場合には、好条件の情報をいち早くキャッチし応募できるよう、しっかり準備しておくようにしましょう。


日勤常勤看護師のメリット・デメリット

日勤常勤のメリット



・規則的な生活をしながら看護師として働ける
日勤常勤を選ぶメリットは、なんといっても夜勤シフトがないことで生活リズムが整うという点です。

夜勤を何とかこなしていると思っていても、体内時計が乱れることで体は少なからずダメージを受けています。睡眠の質が下がって疲れがとれなかったり、鬱状態になってしまったという体験談も聞かれます。

ベテランになれば不規則な生活に慣れるという声もありますが、年齢を経ることでますます疲れやすくなるのも事実です。日勤常勤では、常勤雇用の待遇を受けながら日勤のみで働け、規則正しい、健やかな生活が可能になります。


・ワークライフバランスの充実
昼間働いて夜は休む、という一般的な勤務時間になることで、子供や家族と過ごし、家事をこなす時間を確保することができます。

働いている間に子供は通園、通学し、両親はデイサービスに預け、帰宅したら子供や親の世話をするということが可能です。

日勤常勤では日曜や祝日に休めるところも多く、家族や友人との予定を立てやすく、子供の学校行事にも参加しやすくなります。


・ゆとりをもって働きやすい
日勤時間帯は患者さんも起きている時間なのでシフトが厚く、働いている看護師数が多めです。スタッフ同士フォローをしやすく、医師も常駐するので慌てる機会が少なくなり、安心して仕事をすることができます。

体力的、精神的なゆとりは、家事や育児にも好影響でをもたらします。

日勤常勤のデメリット



・収入の減少
先ほど見た通り、最大のデメリットは収入です。看護師の給料のうち夜勤の占める割合はとりわけ大きいので、夜勤がなくなれば、それだけ年収の減少につながります

同じ日勤常勤でも職場によって給料は違ってきますが、日勤常勤で年収が400万以上の求人はそれほど多くありません。


・求人が少ない
日勤常勤の求人は以前に比べ増加してきているとはいえ、人気が高いこともあり、職場によってはすぐに募集枠が埋まってしまう状態です。特に、企業看護師の求人は非常に少なく、非公開求人となっていることが普通です。

希望するエリア、業種で探すとなると求人は限られてくる点は、デメリットと言えるでしょう。

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・シフト変更時の体への負担
長年日勤夜勤のシフトを繰り返してきた看護師では、日勤のみの生活リズムになかなか慣れることができず、逆に疲労が強まったり体調を崩す方もいるといいます。慣れるまでの間注意が必要です。


日勤常勤の転職先は?


日勤常勤を求人する施設

以前は看護師が日勤のみで働こうとすると、個人経営のクリニック、診療所、企業看護師などごく一部の求人先に限られていましたが、最近はこれら以外でも日勤常勤の看護師を求人する施設が増えています。

大規模な大学病院や総合病院ではなかなか難しいですが、中規模総合病院の外来、病棟や、病床の無いクリニック、医療関連企業でのMRやCRC、コールセンターといった職種でも、看護師が求められています。


学校保健室や教育機関、検診センターのほか、近年求人が増えているのはデイサービスや訪問看護、老人ホームなどの福祉関連分野です。これらの施設ではオンコールがある場合もありますが、夜勤ほどの体力的負担にはなりません。

なかでも好条件なのは?

施設による提示給与のばらつきは大きいですが、日勤常勤でも年収が高めの傾向なのは、美容外科や企業看護師です。経営状態がいいクリニックでは、日勤でも社会保険、託児所などの福利厚生が充実した職場も見られます。

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日勤常勤への転職では病院だけにこだわらず、色んな施設に幅を広げて求人を探してみてください。看護師専門の転職サイトを利用すると、様々な施設からの日勤常勤求人を、いち早くチェックすることができますよ。


<人気の転職先、日勤常勤の年収は?・まとめ>

  • 日勤常勤の平均年収は340万、夜勤有より100万円程度低い
  • 施設や経験、地域によってはより高い年収を望める
  • 生活リズムが整いワークライフバランスが充実
  • 収入が減少し求人が限られる点がデメリットに
  • 日勤常勤求人をする施設が増えている
  • 様々な施設に幅を広げて求人を探してみよう

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