看護師の転職体験談(40):手術室看護師から未経験OKの透析クリニックへ転職


(写真はイメージです)


大阪府 31歳 女性


転職前の仕事

看護学校卒業後その学校の母体の大きな総合病院に就職しました。科は手術室で第一希望が通りました。最初の3カ月は試用期間でその後正社員になりました。

基本給は19万円から始まり、今でも勤務を続けている同期は7年目で基本給26万円に上がったそうです。


単純計算毎年1万円の昇給です。その基本給に危険手当等付加されていました。ボーナスは冬から始まり、一回30万円程度を年二回でした。私は1.5年勤務でしたので、退職金は頂けませんでした。

週に5日勤務、途中から一カ月に一回だけ週に6日勤務。有休は全く貰えません。年に一度だけ全スタッフ、10日連続休日が貰えるのがこちらの病院の売りでした。そこで皆、海外旅行に行っていました。


同じ看護学校の子は全て同じ病院に就職しました。ですので同期は気心知れた旧友が8割を占めていました。看護学校の頃から実習はこちらの病院にお世話になっていました。

つまり指導者さんが次には上司になる訳です。初めて会う方が殆どですが、学校の先輩も多く在職し安心感はかなりありました。


転職理由

実習中から感じていた違和感みたいな物は就職後も拭えませんでした。病院のスタッフは高校から看護学生となりそのまま病院に就職してきており、全体が学生の流れのような感じで一体感と言うものが感じられませんでした。

手術室が特別だったのかも知れませんが、実習中も感じたのは個々が各々自分だけの仕事をしているような感じがしました。他のスタッフを気遣う所が感じられませんでした。


先輩達の関係を見ていても仲が良いとは到底言えませんし、大学を卒業しているスタッフの仕事の粗を探しては陰で笑っていました。その様な環境で自分が伸びていけるか、耐えられるか少し心配しながら入職しました。手術室自体で働く事には新鮮で希望が叶った事もあり楽しく学べていました。

しかし、大きな病院特有の仕事の後の研究発表や休みの日に強制的に参加させられる勉強会、自分の為とは分かるのですが仕事の後で疲れているスタッフのほとんどが眠っています。


これの一体何に意味があるのかわかりませんでした。新人教育もマニュアルに乗っ取りしっかり知識を入れてから行動に移す事。一つ一つは本当にその通りで大切な事なのですが、私は出来もしないのに完璧を求め行動に移せずにいました。

その状態から抜け出る為に大手の病院から出る事を決めました。

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転職活動

次の就職先は色んな方法で探しました。時間はたっぷりありましたしお金にも困っていなかったのでゆっくり探す事にしました。旅行に行ったり他のバイトをしながら看護職を探しました。よく活用したのはインターネットでの検索です。

特に好きだったのはとらばーゆです。看護師のカテゴリーを正社員に関わらずアルバイト、パートでも探しました。他にはanやタウンワーク、ジョブアイデム等、思い当たるサイトは暇さえあれば見ていました。街に出れば仕事の情報誌を持って帰りました。


インターネットと同じようにanやタウンワークを持って帰りました。ハローワークにも通っていましたので、そこのパソコンでも探しました。ハローワークではあまり本気になって捜さず冷やかし程度で閲覧していました。どこかリラックス出来ない環境でしたので。

次の職場が決まるまでに半年間、期間は空きました。その間に面接に行ったのは3か所です。一か所だけ落ちてしまいました。美容系の看護職です。美容系は勤務時間が通常のクリニックよりも遅く始まり遅く終わるので主人の仕事が昼夜逆転している事もあり少しは生活リズムを合わせられるかなと思い応募しました。


結婚して直ぐと言う事もあり子供を身ごもる予定はあるか、と面接で聞かれました。そこは正直にあると答えましたが、レーザー等を使用するので胎児に少なからず影響を与える事が不安です、と先方に言われました。結果は不合格でした。何となく看護師はどこでも容易に入職出来ると思っていただけに少しショックでもありました。

そんなある日、普段はしない検索方法として、大阪市、看護師、皮膚科、とのカテゴリーを入れてネット探してみました。いつもはサイト内のカテゴリーから検索するのですが、そのような探し方をすると、とらばーゆやanでは見た事のない施設の求人が出てきました。


その内の一つに気になるクリニックがありネットで応募してみました。すると後日、看護師就職サポートみたいな会社の方から携帯電話に連絡がありました。全く身に覚えはなかったのですが、仲介するにも私自身の人柄が知りたいとの事で難波の喫茶店で面談の約束をしました。

ゆっくり考えてみると先日ネットで応募した会社だと気付きました。てっきり病院の人事か何かに情報が行っているのかと思っていましたが、サポート会社が送信先だったようです。それでも暇だったので面談というものに行ってみる事にしました。


場所は難波のパルコで会いました。いくらか私の経歴を聞き、OPE室で1.5年だけ、穿刺はした事は5回程度でしかも翼状針のみとの事に少しあきれ顔でした。その当時、次の就職先の希望としては美容系か眼科、透析科、婦人科と決めていました。

その希望を聞いたサポートの方は透析なんて穿刺をした事が無いのにいけるわけがない、せいぜい行けて眼科、美容系狙いじゃないか?眼科にしなさいとの内容を1時間程言われました。


確かにあまり根詰まった感じで今回の面談には望んでいませんでしたが、何故看護師でもないこの赤の他人にここまで言われなきゃいけないのか段々腹立たしく思えてきました。

そんな話のあとサポートはしますと言われ別れましたが、絶対にお世話にはならないし、透析科を受かってみせる!と急に気力が沸いてきました。その後、とらばーゆで見付けた今の透析科に未経験者との形で入職する事となりました。

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転職先での面談

面接に行ったのはとらばーゆで見付けた美容系のクリニックととらばーゆで見つけた今勤務している透析科のクリニックとタウンワークで見付けた眼科のアルバイトでした。いずれもインターネットのサイトでチェックしていたものです。

美容系のクリニックでは待合室で待ち、その後個室に案内されました。面談して頂いたのは看護師さんだと思います。仕事の内容と数点の注意事項と妊娠の予定について話しました。


透析科のクリニックは待ち合いで事務に伝えると院長先生の部屋に案内され、クリニック内を軽く見学した後師長に代わり少し仕事の内容と勤務について話されました。その日の内に勤務が決まり出勤日はいつからにするかの相談等がありました。

すんなり決まった事に驚きました。勤務して分かった事は万年看護師不足の状態でその当時は未経験者もOKにしていた事もあり、取りあえず誰でも合格状態だったみたいです。


眼科のクリニックでは院長先生とほんの数分面談し、合格が決まりました。本格的に勤務までに一度出勤しどこに何があり白内障のOPEの何をするのかの説明が眼科スタッフ(無資格者)の方から説明がありました。


転職後の職場の様子

透析クリニックは始めの一カ月はパートの形態で勤務しました。未経験の事もあり週に5日詰めて来て仕事を覚える様に言われその様に勤務しました。週5日勤務の9時間拘束の8時間労働です。時給は1600円でした。一カ月後正社員を勧められ、いい雰囲気の職場ですので承諾しました。

基本給は170000円から始まりました。昇給は院長先生の気分やお金の余裕により年に2回上がったりします。基本一回ですが、上がっても基本給1000円程度です。しかし、残業代は全て時給換算され給料につきますので今、主任手当も入れて年収450~500万円です。


正社員になると通し勤務という夜22時までの勤務一回に付き4000円通し手当がつき、週に二回すると休みが一回増えて週3日休みなります。子供が生まれるまでは週3回休みを狙って働いていました。

稼ぎたい人はその一回の公休をアルバイト勤務と言う形で働き残業代として稼いでいます。毎週2回通しをし、その一回を勤務して、毎月残業をこなすスタッフは一カ月40万円近くの手取りになります。


透析クリニックは普段からのアルバイトさんの受け入れが多いクリニックですので、新しいスタッフが来る事に対して受け入れ体制が慣れた感じでした。面接で思った通り師長はおしゃれが好きで買い物が好きな人でした。

職場内は技師さんも多く、出勤者の半分はアルバイトさんである事もあり、雰囲気は和気あいあいとしていました。アルバイトさんが多い事でお互いにあまり利害関係が発生しておらず、少し遠慮しながらお互いに接しているので人間関係は良好です。


始めの職場はそのまま就職という形でしたが今回以降は少し働いてみてから自分に合えば就職するようにしようと決めました。面接では見えない、そのクリニック内の暗黙の了解のルールや給料の計算の仕方やサービス残業が当たり前の風潮なのかどうか、人間関係や実際に仕事の終わり時間や休憩時間の様子などを知る必要があると思います。

納得した上で就職しても遅くはありません。その職場の事を知らずに就職するのはなかなかリスクだと言う事を初めての転職で知りました。


眼科の方は院長先生がかなり我がままな感じで運営しているスタイルでした。普段は看護師は出勤しておらず、白内障のOPEの日だけ看護師がアルバイトの形で出勤しその時に採血などもまとめて行う様にシステム化されていました。

Drはスタッフの方にかなり強引にしかもキツイ感じで接していました。看護師は週に一回しか来ないからか少し丁寧に扱われました。


眼科は白内障のOPEの外回りを行いました。昼の11時から18時までの7時間拘束、看護師の仕事が終われば本を読んだり寝ていていいようです。平均2~3時間は何もしない時間がありました。それで日給15000円です。いいアルバイトでした。

今の透析クリニックと掛け持ちで働いていました。透析クリニックで副主任の管理職が付いてからは辞めました。流石に管理職が他でバイトしてはいけないと思ったからです。


これから就職する方へ

離職、就職は結構負担がかかるものですが、自分の人生を豊かにする為のステップアップだと思い一つ踏み出す必要がくる時期があります。その時に大切なのは今から就職する仕事場で一体何を学びたいかを明確にしておくことだと思います。

生活の為、お金の為では人は仕事を続けていく事は出来ません。特に壁にぶつかってしまった時に辞めたくなるものです。しかし、この病院、クリニックで何を学び自分の物にしていくかをはっきりさせておくことでブレる事は少なくなると思います。


一つ目的を持ち、それを達成すれば更に上を目指してもいいでしょうし、又他の分野に転職するのも一つの手だと思います。ただ時間を過ごすのではなく目的を持って仕事に臨む事で見える物は違ってくると思います。

計画した人生を過ごすためにも、仕事場に自分が伸びる目標を明確にして就職活動をしてはいかがでしょうか。

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