看護師の転職体験談(29):公立病院外科から総合病院(小児科)への転職


(写真はイメージです)

(30歳・千葉・女性)

転職前はどんな仕事をしていたか

看護学校卒業後、地元の公立の総合病院に新卒で常勤として就職。当初は内科希望でしたが、予想外にも小児科配属でした。小児科で一般小児、新生児看護を小児の周手術期看護を学び、その後外科で2年半、成人の周手術期、ターミナル看護、抗がん剤治療に従事しました。

給料は退職時(経験年数7年目で年収470万)福利厚生は休日が多い(年間130日ほど)、病気休暇、共済貯金、いろんな施設の割引など充実していました。

なぜ転職をしようと思ったか

最初小児科は希望の科ではなく特殊分野ということもあり、ストレスで体調を崩しつつも、4年間働き、やっとやりがいを見出したところで突然、看護部から外科病棟への異動を言い渡されました。全く自分の意向ではありませんでしたがこれも勉強と考え、異動することを決めました。

異動後、勉強になったこともありましたが職場での人間関係の悪さ、公立病院ということもあり若手が少なく委員会などの大変な仕事も自分に回ってくることが多く、再びストレスから体調をくずしてしまいました。

再び小児看護がやりたかったのですが、このままこの病院にいても自分のやりたいことはできないと思い外科病棟で2年半働いたあと、現在の病院へ転職しました。

どんな転職活動をしたか

再び小児看護をしたいと考えていたため、転職先の条件として、希望の科に配属させてもらえることを重視しました。自分でインターネットを使い3つの候補にしぼりました。

1つは当時新設された公立の小児専門病院、実際に説明会、見学にも行きました。新設ということで建物もきれいで、小児専門ということもあり、小児を深く学べるという魅力的な環境でした。しかしデメリットもありました。


これからずっと小児をやっていくのかまだわからないし、3次救急のため重症度が高いという不安、2交代を希望しているが3交代の病棟もあり、以前の病院も2交代を取り入れていたが3交代も混合でした。

完全2交代を希望したいし、住宅手当が他より少ない、公立病院のため何年かしたら他の病院への異動の可能性もある、こういった点から見送ることにしました。


もうひとつは都内の総合病院(2次救急)で小児、NICUにも力を入れている病院でした。緩和ケアにも若干の興味があったため、そこの病院が緩和ケア病棟もあったことも候補にあげた理由でした。

近い日に説明会が行われていなかったので自分で見学に行ってみることにしましたが、かなり建物が老朽化していて、今まで比較的新しい病院で働いていたため抵抗があったため転職先としては断念しました。


そして現在勤務している総合病院、もともとあった公立病院が市の運営から民間の病院へと運営主が変更になり、病院自体も民間のグループ病院となりました。建物も老朽化のため建て替え、増床ということでかなり多くの人員を必要とすることから、配属の希望を聞いてくれるとのことでした。

スタッフもほぼ新しくなるということで全病院で人間関係で悩んだ私にとは1から始める環境としては良いと思いました。


他にも2交代であること、看護体制が7:1であること、夏季休暇も1週間取ることができる、新築の寮(結局入りませんでしたが)である。病院がある地域も住むには良い環境(都内に出やすい)ということもあり就職試験を受けることにしました。

久しぶりの試験でとても不安でした。試験内容は筆記(一般知識)・面接でした。面接は看護部長と1対1で比較的緩いもので、まだ決定はしていないものの「4月からよろしくね」と言われました。内容は今までの経歴と志望動機ぐらいであとは部長からの病院の説明でした。


筆記試験では数学、国語、理科というようにかなり昔に出た学校の入試的な問題でかなりできもひどかった記憶がありますが、事務の人にも「形だけのテストですので」と言われました。そのせいなのか無事内定をもらうことができ次年度(4月)から常勤として転職することとなりました。


前病院には内定をもらった後(辞める2か月前)に退職することを伝えました。次が決まっているということもあって強く引き止められるということもありませんでした。有給を全部もらいたかったのですがそれはかないませんでしたが、友達に聞いてもそれは看護師だと通常なことだそうです。

2月初旬に退職し4月までの約1ヶ月半旅行に行ったり引っ越ししたりで忙しくもリフレッシュできました。

転職後の職場の様子、感想

初めての転職ということで仕事が覚えられるか不安でした。数年ぶりの小児科でしたがオープンして徐々に患者が増えていったので最初は忙しいこともなく、ゆっくり小児看護技術を思い出していくことができました。

電子カルテなど初めてのこともありましたが、新しい病院で多くの職員が入職したので1週間ほど研修もあったので働き始めて数日後には電子カルテも扱えるになりました。

心配していた人間関係もほとんどが新しいスタッフだったのでわからないところもお互いに聞きながら覚え、今ではプライベートでも同僚と遊びに出かけたりと、人間関係も良好です。


前病院では年配者が多くずっと後輩という立ち位置でしたが、今の病院では若手が多く、プリセプター指導などできることも増え、大変ですがそれなりに充実しています。

グループ病院ということもあり全国に病院があり、希望でへき地医療支援に行き、診療所での外来業務や在宅看護を行い、今までできなかった貴重な体験もできました。他にも小児科病棟で重症心身障害児の短期入院を始めるにあたってリハビリ病院に研修にいかせてもらうこともありました。


研修も充実しておりBLSやPALS(小児救急蘇生)も開催しているので資格をとることができ、学習のチャンス多くあります。

転職した今、経験年数10年目で年収500万円です。福利厚生は以前の公立病院に比べると劣っています。年間休日112日。寮、保育所(自身は独身なので利用していませんが)、海外研修がある(一定の勤務年数の条件あり)

これから転職する方へのアドバイス

まだ1回の転職経験しかありませんが、転職には仕事を新しく覚えたり、人間関係を1から築く、場所によっては引っ越しをしたりといろんな面で負担を強いられます。私は前病院が精神的に辛かったため辞めたい気持ちが大きかったため、新しい病院でのこのような負担は辛いものではありませんでした。

ただ前病院がそんなに大きい不満もなく、なんとなく転職してしまったらいろいろ後悔していたかと思います。新しい病院でも100%満足ということはなく、多少なりとの不満はあります。ただこれはどこに行っても同じだと思います。


転職する前は“仕事を辞める”ということは良くないことだと思っていましたが、今となっては思い切って転職してよかったと思っています。自分が希望した科で働くのは多少辛いことがあっても自分で選んだ道だからということもあり乗り越えていけます。


あとは求人を見て探すのも大事かとは思いますが、求人はメリットしか書いていないことを前提に参考にするとよいと思います。あとは看護学校の同級生、他の病院からやってきた同僚などいろんな人に評判を聞くこと。

誰だってお給料が良いところの方がいいとは思いますが、お給料が良いところで働いていた人に聞いてみるとロング日勤だったり(定時が21時)残業がひどいと0時をまわる、そんなところも存在します。友達の働いていたところは4週8休だけど夏期休暇がなかったり、公休が消化できないなどというところもありました。


自分の中で譲れない条件を見つけておくと良いかと思います。たとえば病棟によって2交代、3交代があったり、早番遅番ができるかなど面接時に希望があるなら伝えるのもよいかと思います。


なかには通勤に時間がかかるのに早番で電車の始発が間に合わずタクシーを使っているという人の話も聞いたことがあるので。我儘かもしれませんが私達は有資格者で全国に病院は何千施設とあるのです。説明会や見学会にひたすら足を運びいろいろ比べてみるのもいいかもしれません。

もしかしたら最初そこまで気にしていなかった病院が実際に行くことで、その病院の魅力に気づくこともあります。皆さんがより良い病院で楽しく働けることを願っています。

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