看護師の世界では、よく「常勤換算」という言葉が使われます。「常勤換算」とはいったいどんな意味なのか、またどのような時に使われる言葉なのでしょうか?
ここでは「常勤換算」とその計算方法について分かりやすく説明していきます。
「常勤換算」とは医療や福祉の事業所で用いられる職員や従業員の人数に関する計算方法を指します。病院や介護施設などでは、省令によって「有資格者を一定数、置いておくべき」といった人数が定められています。
たとえば、病院であればその規模などによって看護師の有資格者を○○人置くと決まっているわけですが、その看護師のすべてが常勤であるとは限りません。
そこで常勤だけでなくアルバイトやパートなど非常勤の看護師の有資格者を「常勤」に換算して計算しますが、その考え方や計算方法を「常勤換算」と呼ぶのです。
この「常勤換算」の計算方法を単純に説明すると次のようになります。
常勤看護師(1名)=1.0名
半日勤務の非常勤看護師(1名)=0.5名
半日勤務の非常勤看護師(2名)=0.5名×2名=1.0名
もちろん実際の現場ではこんな単純な勤務体制とはなっていませんが、「常勤換算」の基本は上記のような考え方といえるでしょう。
たとえば、具体的な「常勤換算」の考え方としては次のようになります。
常勤看護師(1名)…1日8時間勤務×週5日間=週40時間の労働=1.0名
非常勤看護師(1名)…1日4時間勤務×週5日間=週20時間の労働=0.5名
非常勤看護師(2名)…1日4時間勤務×週5日間=週20時間の労働×2名=1.0名
もちろん病棟などの現場ではもっと複雑なシフト制などが使われているため、「常勤換算」の計算方法もより複雑な式が用いられています。しかし基本となるのは、その病院なりクリニックなりの「常勤看護師の勤務時間」です。
一般的にその「常勤看護師の勤務時間」は就業規則で定められたものを基本とし、その時間数から「常勤換算」の計算を行うことになります。
なお、ここでいう「勤務時間」とは[基礎的な1日の勤務時間×1週間の勤務日数]であり、その看護師が残業(時間外労働)を行なった時間数は含まれていません。
また1週間の勤務日数とは通常の勤務日数を指し、1カ月以上の長期休暇などの場合を除き有給休暇などを取得した場合でも差し引くことはありません。
こうした「常勤換算」は医療や福祉の現場ではよく行なわれており、看護師のみならず医師(常勤・非常勤)や介護職(常勤・非常勤)でもしばしば用いられています。
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