助産師と看護師の違いは?



助産師と看護師の違いはなんとなくわかるものの、明確には説明できないという人もいるかもしれません。助産師と看護師の違いは、法律的(免許)な違い、仕事内容の違い、給与の違い、就業場所の違いから見ていくことができるでしょう。

以下ではそれぞれの視点から、助産師と看護師の違いについて説明しています。

助産師と看護師の違い:法律(免許)

助産師も看護師も昭和23年に定められた「保健師助産師看護師法」という法律に基づいた職業です。

ひとつの法律ではありますが助産師と看護師は区別され、それぞれ別の国家資格を取得し、それぞれ免許を取得することが義務付けられています。そして法律的には助産師は「妊産婦に対する助産行為」や「妊婦、出産直後の女性および新生児の保健指導」が認められています。


一方看護師は「診療補助、看護、身辺の世話、介助」などが主な仕事内容です。つまり看護師は“助産”に関する業務を行うことができません。

しかし助産師の資格は看護師国家資格の上に成り立つ資格なので、助産師は看護師の業務を行うことは可能なのです。法律面からみた両者の違いとしては、助産師は“看護師+助産師”、看護師は“看護師のみ”と言えます。


さらに助産師には「開業」が認められていることも看護師と大きな違いと言えるでしょう。看護師は何十年働こうと、経験を積もうと「看護師業」として独立開業することはできません。

外国では看護師の開業を認めているところもありますが、現在日本ではそういった制度はなく今後もすぐにできるとは考えにくいです。

助産師と看護師の違い:仕事内容

法律で定められた助産師と看護師の仕事内容は、上記に説明したようなものですが、「助産行為」に関して少し補足しましょう。

まず助産行為というのは読んで字のごとく“お産を助ける行為”であり、出産間際の女性に声をかけて生まれてきた赤ちゃんを取り上げる仕事です。ただし助産師がこれを行えるのは「正常分娩」に限ります。


正常分娩とは特別な医療処置なしに妊婦さんと赤ちゃんの力で行える自然分娩のことで、逆子、早産、帝王切開が必要な分娩などでは助産行為ができません。

つまりたとえ助産所を開業していたとしても、経過がよく正常分娩ができると判断された場合しか助産行為はできないのです。また現場での仕事内容の違いとしては、看護師の仕事はどうしても“ケガや病気を抱える人”への対応が多くなります。


それに比べて助産師はこれから新しい命に出会う人、新しい命、新しい命に出会った人と交わることが多いです。それぞれにやりがいのある仕事ではありますが、命の誕生に日々関わることのできる助産師の仕事に誇りを持つ助産師も多いと言えるでしょう。

助産師と看護師の違い:給与

給与に関しては一般的に助産師の方が高い傾向にあります。詳しい内容については『助産師の給与・年収は?』にありますのでここでは割愛しますが、上記でも説明したように「助産師は看護師の上に成り立つ資格」です。

資格取得に関しても看護師よりもより長く学校に通い、たくさんのことを学ばなければなりません。


そして助産師は看護師免許も持っているので、同じ施設の同じ勤務体系で働くと仮定した場合、助産師の方が給与が高くなるのです。

助産師の資格を持っているというだけで「資格手当」を付けてくれる医療機関もあります。キャリアアップの面でも助産師の資格を持つことは有用と言えるでしょう。

助産師と看護師の違い:就業場所

就業先に関しては助産師よりも看護師の方が選択肢が広いと言えます。医療機関はもちろんのこと、学校、保健所、行政機関、福祉関連施設、最近では企業での募集も多くみられます。

一方、助産師が助産行為を行うために就業するとなると医療機関か助産所に限られてくるでしょう。


学校も考えられますが、非常に狭き門です。もちろん助産師は看護師免許を持っているので、助産行為にこだわらないと言えば看護師よりもむしろ選択肢は広がります。最近では幅広く看護知識や経験を身につけるために、敢えて看護師へ転職する助産師もいるほどです。


助産師、看護師両方の経験を積むことはそれぞれの業務に活かせるのはもちろんのこと、将来助産所を開業するとなっておきに間違いなく役立つでしょう。


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