看護師でも収入が高い仕事をしたいと考えるのは当然です。女性の年収で高収入といわれるのは600万円以上が目安といわれています。ここでは看護師が年収600万円以上を目指せるオススメの求人先や転職の注意点などを詳しく説明していきます。
目次
看護師が年収600万以上を目指すには?
厚労省の調査によると、看護師の平均年収は約473万円という結果が出ています。調査対象となった看護師の平均年齢は約38.9歳(勤続年数の平均は約7.7年)で、平均月収は約33万円、年間ボーナス等は約78万円となっています。この調査結果を見て、みなさんは「高い」「低い」、それとも「妥当」と感じたのでしょうか?
看護師が年収600万円以上を実現するには、次の3つのキーワードがポイントになります。
(1) 本人の能力や実績
平均以上の年収を得るには、看護師本人の能力や実績が重要なポイントになるのは言うまでもありません。いわゆる「仕事ができる」というタイプです。これを詳しくいうと、看護知識が広い・深い、看護能力が高い、看護スキルがある、判断力や対応力が優れている、仕事がスピーディーで適確である等の能力が挙げられます。
看護業務の能力だけでなく、個人としての人間性や協調性、指導力なども高年収を得るための重要なポイントです。向上心がある努力家である、チーム医療に適応できる、職場で上手くやっていける、部下や後輩を指導できる等の能力も評価の対象になります。これらすべてが備わっている必要はないものの、アピールポイントとして重要な項目になるといっていいでしょう。
(2) ワークスタイル
看護師のワークスタイルで高収入が得やすいのが正職員(正社員)です。正規の職員で勤続年数が長くなると自然と年収もアップしていきます。これは勤続年数が長くなるにつれ、毎年の昇給金額が加算されていくためで、新卒よりも30~40代のほうが高く、さらに50~60代まで勤務を続けていれば年収が高くなるのは当然の流れです。
ただし、勤務先の看護師給与の設定自体が低かったり昇給額の幅が低めと、いくら勤続しても年収600万円以上といった高収入は望めないでしょう。つまり、勤続年数が長いほうがメリットがあるのは、同じような給与レベルの勤務先を比較した場合です。看護師の給与レベルが低い勤務先から、より高い給与レベルの勤務先に転職する場合は問題が別になります。
(3) 勤務先の選択
勤務先によっても看護師の年収には差が出ます。日本看護協会の調査によると、勤続10年の看護師給与(平均月収)は所属の勤務先で次のように違っています。各系統によるボーナス等を含めた推定年収は以下のとおりです。
- 国立、公立系…約33万6000円(推定年収540万円)
- 公益法人系…約31万9000円(推定年収510万円)
- 私立系…約35万7000円(推定年収571万円)
- 医療法人系…約30万7000円(推定年収491万円)
看護師の給与は勤務先の規模によっても異なります。病床規模の違いによる給与の違いについて見てみましょう。
- 100床以下…約30万9000円(推定年収494万円)
- 300床以下…約31万6000円(推定年収505万円)
- 500床以上…約34万4000円(推定年収550万円)
すべての勤務先に当てはまるわけではないものの、勤務先の系統や規模によって看護師の給与が違うことが分かります。このデータからは、年収600万円以上を目指すなら私立系病院で規模の大きい勤務先がターゲットのひとつといえるでしょう。
(出所:厚生労働省の抽出調査より、2015年)
(出所:「看護職の給与事情」より、日本看護協会)
年収600万円以上でおすすめの求人先
看護師の給与は勤務先の系統や規模でも異なってくるわけですが、年収600万円以上が見込める求人先とはどんなところなのでしょうか。次に年収600万円以上でおすすめの求人先を紹介していきます。
1.私立系で大規模の病院
日本看護協会のデータからも分かるように、私立系で病床500以上の病院が第一候補です。私立系とは私立学校法人が経営している病院で、いわゆる「○○大学医学部付属病院」や「○○医科大学附属病院」などを指します。
病院だけでなく医療センターやクリニックを運営している場合もありますので、幅広く探すことができるでしょう。勤続10年の看護師の推定年収は570万円程度ですが、夜勤・深夜勤があれば600万円超も可能です。
2.美容系の病院・クリニック
美容外科や美容皮膚科、美容整形外科など、美容系の病院やクリニックです。日勤中心の看護師の求人先として高年収で知られるのが美容系で、能力によっては年収600万円以上も期待できます。
仕事内容は医師の診療介助や患者サポートが主ですが、勤務先によっては勧誘や契約ノルマなどが設けられている場合もあります。営業成績は自分の努力次第ですが高年収が期待できる求人先として若い看護師に人気です。
3.製薬会社・メーカー系の企業
看護師の求人先は病院やクリニックだけではありません。製薬会社や医療機器メーカーでは看護師資格を持つ社員を募集しています。仕事内容は製薬会社なら治験コーディネーター(CRC)や治験モニター(CRA)、医療情報担当者(MR)、医療機器メーカーなら商品説明や指導といった営業職が主です。
看護師として医療の現場経験があれば、成績次第では年収600万円以上も期待できます。日勤中心でオフィスワークの求人先として候補に入れてみてください。
4.病院で夜勤・深夜勤専従
高収入が期待できる看護師のワークスタイルとしては、夜勤のみの仕事をする夜勤専従という働き方があります。夜勤専従はパートやアルバイトというイメージがありますが、最近では夜勤専従の正職員(常勤)の求人も増えてきました。常勤の場合はボーナスも支給されますので、月収40万円超・年収600万円超も可能です。
5.その他のおすすめ求人先
社会の高齢化に伴い、訪問ステーション系の求人先が増加しています。現場は看護師不足が進んでおり、需要の高さから年収600万円以上の求人先も増えているので狙い目かもしれません。英語力に自信がある看護師なら、外資系の製薬メーカーもおすすめです。年収には男女差がなく、年齢に関わらず実力次第で年収600~700万円超も期待できます。
年収600万円以上の求人、転職で注意する点は?
看護師で年収600万円以上の求人を探す場合、転職に際して注意しておきたい点についてまとめました。
・年収だけに注目しない
年収600万円超を目指す場合、ついつい金額だけに目が向きがちです。高収入にはメリットがあるものの、仕事内容や労働条件も無視することはできません。残業量や夜勤の回数、有給休暇、各種手当などについても必ずチェックしてください。
・高年収=厳しい職場かも?
優秀な看護師を募集しているから高年収に設定しているとは限りません。厳し過ぎる職場環境で看護師が次々に辞めていく…というような病院では、給料を高く設定して人材を集めているというケースもあります。事前の情報収集を忘れないようにしましょう。
・昇給ペースもチェック!
就職時の年収が600万円以上であっても、その後の昇給が少ないというのでは意味がなくなります。求人募集の給与や年収だけでなく、転職後の昇給ペースもチェックしておきたいものです。
転職を成功させるポイントは、求人先の詳しい情報を事前にリサーチしておくことにあります。労働環境や人間関係、昇給ペースなどの情報は個人では調べにくいものなので、看護師の転職専門サイトに相談してみてはどうでしょうか。
年収600万円以上の求人は非公開の場合も多いので、転職サイトを活用すると有利に転職することができます。
- 本人の能力、働き方、勤務先選びがポイントになる
- 狙い目は私立大学系で大規模の病院やクリニック
- 美容系の皮膚科や整形外科も高年収が期待できる
- 製薬会社や医療機器メーカーへの転職もチャンスあり
- 年収だけに注目せず、事前のリサーチを忘れずに!
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