看護師のキャリアアップ資格、BLSとは



看護師としてキャリアアップするための資格は数多くあり、そのレベルや難易度もさまざまです。

長期間に渡って学びを進め、高額な費用を必要とする資格もありますが、比較的短時間で、費用的にも無理なく取得できる資格もあり、『BLS』は比較的少ないリスクで取得できる資格のひとつだと思います。

ここでは、BLSという資格の内容や取得方法についてご紹介していきます。


BLSとは


BLSについて

『BLS』とは、一次救命における処置方法について、知識や技術を習得していると認定された人に与えられる資格です。

BLSは一次救命処置についての内容になりますが、二次救命についての資格としてACLSという資格もあり、さらなるスキルアップを目指す多くの医療従事者がチャレンジしています。


ACLSも同様ですが、BLSは『AHA』と呼ばれるアメリカ心臓協会が運営しているものと、日本ACLS協会が運営している資格と2種類あります。

AHAが運営しているBLSの資格については、受験資格として医療従事者であることと定められていますが、日本ACLS協会では、医療従事者をはじめ一般の人も受験することが可能なので、救命処置の場面に遭遇する可能性のある方、救命処置についての知識や技術を習得したい人も受験することが可能です。

スキルアップに関して

BLSの資格を取得することで、一次救命処置が必要になった際にその処置を不安なく行なうことができるようになり、それはスキルアップのひとつとして考えてよいと思います。

ただし、日常の看護業務において常に必要とするスキルであるとはいえないため、資格取得が直接給料に反映するとは限りません。こうした点から、BLSを取得することがスキルアップに繋がるかどうかは、本人次第であるといえます。


とはいえ、二次救命処置に関する資格であるACLSを取得したいという人にとっては、BLSがベースになるため、取得が意義のあるものになることは間違いないでしょう。

また内科認定医や麻酔科専門医などの医療従事者は、BLSを取得していることが申請条件のひとつとして定められていますので、BLSが医療において重要な資格であることは確かです。


BLSを学べるコースとその内容



AHAと日本ACLS協会が展開している資格取得のコースについて、以下にご紹介します。

BLSヘルスケアプロバイダーコース(AHA)

医師や看護師などの医療従事者であることが受験資格のひとつです。受講時間は5時間弱で、一次救命における処置方法を学びます。

乳幼児から成人まで、幅広い年齢その一次救命を行なうための処置を、インストラクターの指導のもとマネキンやテキストを使用して習得していきます。受講後には実技試験と筆記試験が行われ、合格すると認定カードが付与されます。

BLSヘルスケアプロバイダーコース(日本ACLS協会)

運営しているのは日本ACLS協会になりますが、AHAのガイドラインに準じた一次救命についての知識と技術を学び、習得します。

こちらも幅広年齢層を多少として心肺蘇生処置について実習を行い、受講後には実技試験と筆記試験が行われます。AHAとの違いは受講時間で、AHAが5時間弱の受講時間であるのに対し、日本ACLS協会は約7時間の受講時間が設けられています。

BLSインストラクターコース(日本ACLS協会)

BLSプロバイダーコースを取得した人が、さらなるスキルアップを求めて受験する資格です。受講時間は約5時間で、一次救命において、プロバイダーコースよりもさらに深い知識と技術を習得します。

日本ACLS協会で行われるBLSの講習会は、事前にテキストを購入し、講習会当日までに予習を済ませておくことを推奨しています。また当日は必ずテキストを使用しますので、忘れないように持参してください。


幅広年齢層の一次救命処置を学びますが、成人と乳幼児では処置における圧迫の力加減や抑え方などに違いがあるため、実技はかなり高度な技術が求められます。

また心肺蘇生法などについては一般の人が受講できる講座もあるようですが、それらの講座よりもはるかにレベルの高い内容を学びますので、救命処置をしっかり習得したいという人にとって、非常に有意義な時間です。

<看護師のキャリアアップ資格、BLSとは・まとめ>

  • BLSは一次救命処置に関する知識と技術を習得していると認められた人が取得できる資格
  • BLSの資格を活かせるかどうかは本人次第
  • AHA(アメリカ心臓協会)と、日本ACLS協会の2つの協会で資格を運営している
  • AHA運営のBLSは医療従事者でないと受験できないが、日本ACLS協会のBLSは一般の人も受験可能
  • 日本ACLS協会のBLS取得については、事前にテキストを購入して予習しておく必要がある
  • 実技はかなりレベルの高い技術を学ぶ。一般の救命処置よりさらに深い知識を学ぶことができる

看護師の転職サイト、おすすめは?

看護roo!
※九州・四国はサービス対象外です

 無料登録はコチラ



マイナビ看護師

 無料登録はコチラ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です