看護師の転職体験談(42):健診から急性期・地域密着型のアットホームな病院へ転職

(東京都 35歳 女性)

転職前はどんな仕事をしていたか


(写真はイメージです)


北海道の看護大学を卒業後、地元大学病院のがん病棟で数年間勤務。心身共に疲弊したこともあり、少しリフレッシュした後、日勤のみのところで予防医療を学びたいと思い、自宅から程近いの健診機関に入職しました。

その健診機関は医療法人として複数の内科クリニックを運営していましたが、私が就職したのはその中の巡回健診部門で、クリニックを拠点に近郊~遠方までを検診車でまわり健診業務を行う仕事でした。


日勤と言っても変形労働時間制なので、早いと朝3時過ぎに集合し昼頃までの8時間勤務といったことも度々あり、「日勤ではあるけれど、勤務時間は不規則」な働き方でした。

業務内容としては、企業内や地域の文化センター等に健診会場を設営し、看護師として採血や血圧測定、心電図検査などを行った後、検体処理などの事務作業や片づけを行うことが主でした。チームのメンバーは毎日変わり、20代~30代が中心となって協力して仕事を行っていました。


職場の特徴としては、検診車での移動時間が長いほか、月1回程1週間前後の出張もあるなどメンバー間で時間を共有することが多いため、自然と職員同士の距離が縮まり、わきあいあいとしていました。

働いていた看護師は「病棟での勤務に疲れて転職したが、健診では毎日違う場所とメンバーで仕事が出来るので楽しい」「地域の美味しい食事が楽しめるなど、ちょっとした旅行気分も味わえる」などと言う方が多くいらっしゃいました。

収入は月の残業時間によっても変動しますが、おおよそ月収24万~25万円+ボーナス1.5~2か月分程だったと思います。


なぜ転職しようと思ったか

職場内での人間関係は良好で、資格を超えて助け合いながら仕事をするという意識が根付いていたことから、精神的面では大変恵まれていました。しかし一方で、出張が多く、勤務時間も長いことから身体的にとてもハードで、その事が要因となって結婚退職される方が殆どでした。

実際、朝5時頃出勤し、夜9時頃帰宅するような長時間勤務も度々あったほか、2~3泊単位の出張も月に何度かあり、家事などのプライベートに充てられる時間が限られていました。


また、ハードワークから体調を崩す方も多かったのですが、限られたメンバーが一人でも欠けると業務が回らなくなってしまうため、身体を引きずるようにして気力だけで出張に出てきて、出張先でなんとか治して(場合によってはこじらせて)帰ってくるということも何度かありました。

私の場合、徐々に保健師業務のウエイトが増え、事務所でのデスクワークが増えてきたため、勤務上の負担感はそれ程なかったのですが、その頃結婚を考えていた相手が転勤となったことがきっかけで、やむを得ず転職を考えるようになりました。


どんな転職活動をしたのか

北海道から都内に転居後、まずは看護師の転職・派遣サイトに登録し、健診やツアーナース、入浴介助など様々な単発勤務をしながら、並行して転職活動を行いました。

知らない土地で、どのような医療機関があるのかもよく分からないような状態だったため、転職サイトの方からの連絡を頼りにしていたのですが、しばらくは看護師求人の紹介のみでなかなか希望の求人に巡り会えませんでした。


というのも、私が常勤の保健師としての勤務先を探していたからです。保健師の求人は非常勤やパート勤務のことが多く、常勤での募集は稀にあるものの募集枠が1名程度であること、特定分野での経験を求められることなどから、看護師と比較してやや狭き門という印象でした。

転職サイトの担当者は、そのような状況も踏まえて親身に相談に乗ってくださり、大変感じの良い方でした。そして、「希望条件の求人を短期間で探すのは難しい」「少し条件を緩めて、看護師としての外来勤務や病棟勤務も検討してみては」等のアドバイスをくださいました。


転職活動を始めて1か月程が経過し、希望に合った保健師求人がなかったことから、看護師求人としてご紹介頂いた小規模の精神科病院と小規模総合病院の2か所へ実際に見学・面接に行きました。

どちらの病院も、面接は大変和やかで、こちらの疑問点や不安点にもじっくりと耳を傾けてくれたため、「健診機関に勤務していた2年間は病棟から離れていたため、看護技術に少し不安があること」を伝え、入職後どのようなサポートやフォローをして頂けるのかについて十分に話し合いました。


最終的には、面接時の病院側の対応のほか、勤務時間や収入などの勤務条件、自分が今後どのようなキャリアを築いていきたいのかということを十分に検討した上で、どちらの病院にするのかを決めました。これまで、自分一人で転職活動をする場合には、時間がかかってしまい、なかなかスムーズに進まないことが多くありました。

転職サイトの方が介入してくださることで、入職前に病院の雰囲気や通勤ルートを知ることができたり、自分の不安点等についても相談できることは勿論なのですが、それ以上に、転職先の比較・検討に集中でき、限られた時間の中で効率的に転職活動を進められたことが大きかったと思います。

また、転居後間もなく、全く土地勘がなかったため、面接当日の同行や通勤ルートの案内も非常に心強かったです。


転職後の職場の様子、感想

転職後の病院は急性期の地域密着型で、150床程の小規模病院です。そのため、とてもアットホームで風通しが良く、病棟が違ってもお互いに職員の顔がわかるような丁度良い規模なのではないかと思います。

4月入職ということもあり、各病棟に1名程度配属される新卒看護師とともに看護技術の振り返りをさせて頂き、少し感覚を取り戻した1か月後辺りから夜勤ありの本格的な業務に入りました。


面接をしてくださった看護部長さんや師長さんは、入職後もよく「大丈夫?」「困ったことがあったら言ってね」など声をかけて気にかけてくださり、とても頼もしかったです。また、大学卒業後すぐに勤務していた病棟は特殊な単科であり知識も限られていましたが、転職先の病院は整形外科と内科の混合病棟であることから、勉強になる部分も沢山ありました。

夜勤の回数はこちらの希望も考慮して頂き月に2~3回と他の方より少なめでした。年収は450万程度で、残業時間は多くても1~2時間程度であり、早く終わらせて夜勤さんに引き継ごうという雰囲気なのがとても助かりました。看護師の年齢層は20代~30代が中心ですが、40代以降のベテランも多く、家庭と仕事の両立をされている方が3割程度ですので、仕事と家庭とのバランス等の相談もしやすい環境でした。


転職活動を通じて感じたこと、学んだこと

現在、転職活動をされている方の中には、転職先を自分で探すべきか、転職サイトを通じて紹介してもらうべきかで迷っている方も多いと思います。私は、前の職場を退職してからの転職活動であったため、限られた時間の中で、焦りが先行した形で決めてしまった部分が大きかったように感じます。

振り返ってみて思うことは、転職サイトに登録後は担当者にお任せするだけでなく、自分自身でも並行して転職先を探すべきだったということです。


自分が譲れない条件というのは必ずあり、そこを一番よく理解しているのはやはり自分自身です。担当者の方からの助言は役に立つことばかりなのですが、あまりに流されてしまうと、人によっては自分が譲れなかった条件がいつのまにか薄れて、妥協してしまうこともあります。

そのようなことを防ぎ、主体的に転職活動を進めていくためには、転職サイトに登録する前にメモ用紙などに希望の勤務条件を書き出して優先順位を付けておくこと、そして、毎日自分でも求人サイトやハローワーク、気になる病院のホームページなどをチェックしていくのが良いと思います。


もちろん、転職サイトの方々しかわからないような非公開の求人も多くあるため、自分の希望を明確に伝えておくなど十分にコミュニケーションをとっておくことが前提だと思います。

そういった意味では、転職サイトや担当の方との相性もあると思いますので、しっかりと自分の条件を伝えられるところ、そしてこまめに連絡を取り合いそれに応えようと努力してくれるところを選んでみてください。その他にも、複数の転職サイトに登録しておくこと、同業の知人との情報交換なども大いに活用したいものです。

毎日の大半の時間を過ごすことになる職場ですので、この体験談を読んでくださっている方々が転職活動を通じて納得できる勤務先に出会うことができるよう願っております。ご自身のペースで、どうかがんばってください。

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