看護師の転職体験談(31):大学病院から総合病院への転職


(写真はイメージです)


(神奈川県・30代・女性)

転職前はどんな仕事をしていたか

大学病院付属の看護専門学校を卒業後、そのまま付属の大学病院へ就職し、希望通り脳神経外科病棟への配属となりました。覚えることもたくさんあり大学病院ならではの最新医療・機器を経験することもでき、色々勉強になることも多く、また20代を中心とした若いチームが多かったです。

希望通りの科でもあり、日々の看護や医療ケアも楽しく充実した日々を過ごすことができました。


退職時は、新卒採用正社員3年目で年収400万、月に5~7回程度の夜勤、休日は月8日前後、それ以外は日勤勤務といったようなシフトでした。

なぜ転職しようと思ったか

日勤・夜勤の2交代制、残業は毎日平均2~3時間あり、ひどいときは0時を回ることもありました。大学病院ということもあり、新人教育や研修・講習会などは充実しており、また最新の医療機器もそろっており、勉強になることは多くありました。

ですがその代わりに自分の時間を十分に確保するという点は難しく、日々の疲れが抜けず休日は寝て過ごすことも多くありました。実際、大学病院で3年間働きましたが、定時であがれたのは数回程度しかありませんでした。


また、委員会や係りに所属すると、それらの資料作成や病棟内発表などを実施しなくてはならず、資料作成や調べものがあったり日々の記録や業務以外にも時間を割かなくてはなりませんでした。

看護師としては、様々な知識や技術が身に付き大変勉強になる反面、プライベートの時間を十分に持てなかったため、結婚を機にもう少し自分に余裕の持てる職場に転職しようと退職を決意しました。

<関連記事>
看護師の大学病院への転職のメリット・デメリット


どんな転職活動をしたか

まずは、インターネットで看護師の求人を検索していました。しかし、それだけでは出てくる情報の幅が広すぎ、自分がどうしたいのか分からなくなってきたので、看護師専門の求人サイトに登録し、相談することにしました。

その専門サイトは登録すると、登録したその日に電話がかかってきて、自分の希望を細かく質問され答えていきました。当初の希望は、単純に「自分の時間が持ちたい=残業時間がない職場」というただそれだけでした。


看護師としてこの希望もどうだろう・・と思うこともありましたが、そのサイトのアドバイザーは親身に話を聞いてくださり、仕事とプライベートの両立についても理解してくださり、安心して相談することができました。

自分自身の中で、残業時間が少ない職場のイメージとして老人ホームがあったので、それを伝えました。


しかし、アドバイザーからは、「老人ホームは残業時間が少ない場所も多いが、その代わりに看護師としての医療技術や知識はそこまで問われず、大学病院で先端医療に従事していた人なら物足りなさを感じることが多い」という意見をいただきました。

アドバイザーから、実際に大学病院から老人ホームへ転職した人の話を聞いたり、老人ホームでの主な仕事内容を確認したりしていくうちに、転職活動時は看護師としてもまだまだ未熟な3年目、まだまだ吸収できる可能性があるためもう少し視野を広げても良いのではないかと自分でも感じるようになりました。


そこで、次に提案されたのが総合病院でした。総合病院は大学病院に比べて残業時間は少なく、先端技術や医療はなくとも、看護師としてのケアや医療介助も充実していると。

当時、病院=残業というイメージが強く、病院では絶対に働きたくないという思いもあったため少し躊躇していると、「残業時間が少ない」という点を中心に、自分に合った病院を探してくれました。

自分の中での残業時間の許容範囲(全くの0がいいのか、月に5時間程度ならOKかなど)も細かく聞いてくれ、その条件に合った場所を提案していただきました。


また、その条件以外にも通勤時間・勤務体系・勤務時間・給料・年間休日・福利厚生などの希望も伝え、最終的に3件の総合病院を提案されました。もちろんすべての条件が希望通りにそろっていたわけではありませんが、できる限り希望に近い条件の職場を提案していただけました。

そして実際にその3件に面接に行くことになりました。履歴書の書き方・面接対策などの心配事項は事前に電話で相談することができました。また、面接の現場にも担当アドバイザーが同行してくださり率先して病院との連絡を図ってくれたのでとても心強かったです。


結果的に、1件目は「大学病院に比べると残業時間は少ないが、総合病院の中でみた場合少ないとは言い切れない」と正直に言われ、その時間が自分の許容範囲を超えていたため断念。 

2件目は残業時間はほぼないとのことでしたが、実際に見学すると建物の老朽化がひどく、置いてある医療物品も大学病院では使用したことのないものも多く、医療面での懸念事項が多く断念。

3件目は建物は比較的新しく、医療物品も充実しているようでしたが、実際にお会いした看護部長さんが威圧的であり、病棟内を見学しましたが看護師さんの対応もかなり無愛想だったので、対人関係に不安を抱き断念する、といった結果でした。


最終的には自分自身で見つけ出した総合病院へ転職することとなりました。

ですが、そのサイトに登録するまでは老人ホームという1択しか頭にはなかったので、様々な情報を提供してもらえたことで視野を広げることができ、実際の転職体験談を聞けたことや面接に同行してくれたことなど、登録・相談してよかったと思える点のほうが多かったです。


特に残業時間については、自分でインターネットで検索するよりも、その求人サイトに登録していたほうが、情報が多くもらえた印象があります。

もちろん、アドバイザーから提案していただいた3件の病院を断っても何も言われることはありませんし、再度情報を整理し求人を探してくれたり、実際に別の病院への内定が決まったと報告した際も祝福してくれました。

<関連記事>
看護師転職の悩み、紹介会社との付き合い方は?


転職後の職場の様子、感想

転職後の病院は、実際には4件目に見た病院だけあり、ほぼ自分の希望通りの職場でした。残業はほとんどなくほぼ定時あがり、スタッフも20代~50代と幅広く、さらには全員が既婚者であったこともあり、仕事・家庭との両立に理解があり、たくさんの協力を得ることができました。

もちろん、お局的存在も1人はいましたが、それ以外のスタッフに恵まれていたので特に苦痛に感じることはありませんでした。


大学病院に比べると劣る医療ケアもありましたが、点滴介助や褥瘡処置、吸引や呼吸器管理、気切の介助、急変患者の対応やオペ後の管理など、看護師として行うケアはいろいろあり充実していたと思います。

また、大学病院は専門病棟であるため専門知識しか身に付きませんでしたが、総合病院では内科・整形外科・皮膚科・消火器外科が兼科でもあったため色々な疾患・看護を新たに勉強することもでき、得る知識も多かったです。


大学病院ほど忙しなく時が過ぎる・・といったこともなく、患者さんとの時間もゆっくり持て、また定時であがれたことで家庭との両立も可能となり、身体的なゆとりだけでなく精神的なゆとりも確保でき、転職して良かったなと思っています。

転職後は、大学病院時代と同じく正社員として働き、残業時間は月5時間程度、夜勤は週1回、休日は月8日程度、それ以外は日勤勤務といったシフトでしたが、お給料は大学病院時代とさほど変化ありませんでした。 

これから転職する人へのアドバイス

転職活動時、まずは今の状況の何が嫌で次の転職先で最優先して考えることは何かを見極めるといいと思います。私は、とにかく残業時間が少ないこと、これが第一条件でした。

そしてそれから、自分が何をしたいか・・を考えればいいと思います。患者さんとの時間を大切にしたい、医療技術をもっと身に付けたい、身体的に負担のない職場で働きたいなど。


もちろん、あれもしたいこれはしたくないといったすべての条件を満たし、満足できる環境が一番だと思いますが、そのような職場を見つけるのは難しいと思います。

求人サイトに登録し、様々な情報を得たり、実際に面接や見学に行くことでその職場の求人情報だけでは見えてこなかった部分も発見することができるので、実際に見て聞いて感じることも重要だと思います。

直接その職場に質問しにくいことも、アドバイザーを通して質問することができましたし、とにかく自分が納得のいく職場を探せるまで諦めないことも、転職後長続きする秘訣だと思います。

転職後、この職場にして良かったと思えるような、また後悔しないような職場に出会えるよう、自分に合った方法で転職活動が行えるよう応援しています。 

 看護師の転職サイト、人気ランキング


看護師の転職サイト、おすすめは?

看護roo!
※九州・四国はサービス対象外です

 無料登録はコチラ



マイナビ看護師

 無料登録はコチラ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です