看護師の転職体験談(24)：整形外科から皮膚科への転職

（写真はイメージです)

（岩手県　42歳　女性）

転職前の仕事

結婚と出産を経て子供たちが保育園に通うようになって、整形外科・リウマチ科クリニックに勤めました。10時から17時までのパート勤務です。時給は1200円からスタートし、4年目には時給1360円にアップしました。

大学病院時代にお世話になった先輩が偶然にもそこのクリニックの師長として働いていたので、師長の押しがありトントン拍子に内定が決まりました。

生命に関わる仕事ではなかったものの、レントゲン撮影やリウマチの看護は難しいものがありました。それでも勉強を重ねて約5年仕事が順調に過ぎました。レントゲンの技術手当が毎月8000円ありました。超過勤務手当は10分単位で請求ができました。

交通費は公共の交通機関を使う人には全額支給で、自家用車の人には駐車場代を上限5000円の支給がありました。ボーナスは常勤の人で年4か月くらい出ていたようですし、パートには5万円出ていました。あとは特に福利厚生といえるような手当はありませんでした。

なぜ転職をしようと思ったか

看護師4人の少ない人数での人間関係で、交代制でもないので毎日顔を合わせているので人間関係が大事になります。誰と誰は合わないとかで退職しては新しい看護師が入ってくるの繰り返しでした。看護師が定着しないと仕事を覚えられないので、新しい仕事になかなか着手できませんでした。

人間関係も大変でしたが、院長が30分程度でできる「手術」を半ドン勤務の後に予約をいれたり、「治験」に積極的なのはいいですが、それも半ドン勤務の後に仕事を入れられるので、結局休みが少なくて子供が小さい私には限界になってきました。お金はどんどん入るけれども、今ほしいのは「時間」。

ここに入ったときに比べてどんどん時間が無くなっていくのが耐えられなくなりました。ほぼ定時で帰れてあまり手広く業務を広げないところに転職しようと思いました。

どんな転職活動をしたか、どうやって見つけたか

まず、ハローワークに登録しました。ネットで求人サイトもチェックしてみました。ハローワークは条件が求人票に詳しく載っているので3日に1度は通って目ぼしいところは印刷して持ち帰っていました。離職してから次の職場に3か月以内に内定をもらえれば早期就職お祝い金のようなものがでます。ネット求人だと、たくさんありすぎてどこに決めようか迷います。

検索してよく名前がでてくるところとか、「就職お祝い金がもらえます」とうたっているところは目を引きます。やはりお祝い金がでるサイトが魅力的に感じるので、本当にもらえるのかどうか確かめてから登録しようと思い、調べたところ、転職して4か月勤務できたらた支払いますというものでした。

なるほど、そうですよね。しかし、住所や条件や登録するのが少々面倒でしたので2つくらいに絞り、就職お祝い金が出るサイトは魅力的だったのでそこを登録しました。

「ジョブデボ」という会社だったと思います。登録したら翌日あたり電話がきて、本当に転職の意思があるか、いつから希望か、夜勤はどうかなどいろいろ質問を受けました。ジョブデボさんは、担当者によるのかもしれませんが、会話をしていても、親切さが足りないといいますか、面倒そうな言葉の言い回しが気になりました。

でもお祝い金をもらえるなら・・みたいな気持ちで電話につきあっていました。それに終わった求人をいつまでも載せていたのでそれはやめてほしいと思いました。ついうっかり喜んで見てしまったものがあり、ショックでした。

もう一つは情報が細かい「ナース人材バンク」です。メールでたくさん紹介してくれますし、夜勤手当がいくらだとか、福利厚生にこういうものがあるとか、給料のベースアップが悪いところだとか、内部事情に詳しくて助かりました。1日体験できるところも探してくれたり、見学だけでもいいとか親切に熱意をもって取り組んでくださいました。

どうやって複数の機関と比較したか

サイトの情報とハローワークの情報と合わせてみて、ハローワークでたまたま見つけた皮膚科クリニックが、自転車で通える距離で、皮膚科単科ということに興味があって窓口ですぐに申込みをしました。「急募」というのはある種の早い者勝ちのイメージがあったので行動を起こすのが自分でも早かったです。

選んだ理由と面接

ハローワークの職員が皮膚科クリニックに問い合わせたところ、ほとんど残業はなくて、半ドンの日は12時半で帰れると教えてくれました。また、皮膚科には「休日当番医」がないというのも休みを削られない魅力的なひとつです。重症患者さんはいないので気持ちもすこし楽に、そして家庭での仕事もある程度両立できそうなイメージがありました。

面接はすぐに翌日あり、「皮膚科は多少まちがって軟膏を塗っても気にすることもないから大丈夫よ。」と先生から優しい言葉をかけていただき、「よかったら採用させてください」とも言ってくれました。特にテストや看護感とか特技だとか、何も聞かれることがありませんでした。

実際の職場では

週に3～4日のパート勤務で、時間は9時から18時で、主に月・水・金・土曜日というような曜日で交代制のパート勤務です。時給は1200円です。朝は9時からと遅めなので助かりました。

昼休みは1時間半あるのでゆっくりできますし、10時と15時に休憩があるので、頭を切り替えて集中力が持続できます。細かい処置が多いのは意外で、ほとんど看護師が処置をするということに驚きました。医師がするべきところも、看護師がやっています。

そうしないと回らないですね。多い日は200人以上来ます。パートさんが週替わりで来たりするので毎日いろんな人と仕事をするので新鮮さがあります。常勤が休みたいときはパートさんに頼めるし、いいことだと思います。福利厚生は、交通費全額支給、駐車場は全員分契約してくれます。

社員旅行が不定期ではありますが、ここ東北地方から山陰方面や沖縄、京都など、全額支給であります。毎週土曜日は松花堂弁当がでます。超過勤務手当が30分単位なので不満です。ボーナスは常勤の人には4か月くらい出ているようですし、パートには夏に3万円、冬に3万円がでます。

まとめ　転職活動を通じて感じたこと学んだこと

人間関係は入ってみないとわからないのでやっかいですが、求人がでる回数が多かったり、いつまでも募集している医療機関は何かしら問題があるので要注意です。定期的にどこの求人がでているかチェックしておいたほうがいいです。

後でその理由がいろいろ聞こえてきてやはりそういう職場だったのかと思ったことがたくさんあります。求人サイトでも親切で、情報をたくさんもっているところはたくさんあります。

まめに連絡が取れる人でないと相手側も距離を置くようになってきます。時期は年度末にたくさん求人がでやすいです。特に退職する時期を決めないといけない場合を除いては年度末に転職をするほうが自分にあった職場に出会えるチャンスが多いと思います。

条件をしっかり決め、相手会社に伝えると容易に絞りやすので、自分にとって大事にしたいところは決めておいたほうがいいです。就職してからも「そんなはずじゃなかった」となりかねません。「前の職場ではこうだった」という人はナンセンスです。

固定概念を捨てて、柔軟に新しい職場に馴染む努力をしないと人間関係にヒビが入るので要注意です。

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