ネットを使った看護師の転職活動の注意点は?



インターネットがこれほど普及した現代において、大半の方は転職活動で何らかの形でネットを使っているはずです。むしろ、看護師の転職活動でネットを全く使わないという方は少数派でしょう。

ネットを使った看護師の転職活動は大きく言って、以下の3つです。

1.掲示板への書きこみ
2.情報取集
3.看護師転職サイトへの登録



こうしたネットを使った転職活動は便利である反面、使い方を間違えると思わぬトラブルに巻き込まれます。以下では、上の3点に関して注意点を挙げていきます。


ネットでの軽い気持ちの書き込みはトラブルの元

以前、「看護師が患者の写真を無断でネットに投稿した」という話題がメディアで大きく報道されました。これは徳島県の病院に勤務する20代の看護師が、認知症の疑いのある男性患者の写真を本人に無断でインターネット交流サイト「facebook」に掲載したという事件です。

看護師は勤務時間中にナースステーションで患者の写真を携帯電話で撮影し、本人の承諾を得ないまま「facebook」の自分のページに投稿・限定公開してしまいました。


このような行動は男性患者の個人情報の漏洩・人権侵害にあたるとして病院に「看護師にあるまじき行為」という主旨の匿名の投書が届き、病院長が謝罪コメントを出すという事態にまで発展したのです。

こうした問題は医療分野ばかりではなく、飲食店アルバイト店員が非常識な写真を「twitter」や「ブログ」に掲載してネット炎上するなどの事件も多数発生しています。事件に巻き込まれた店舗のなかにはチェーン契約を打ち切られたリ、店舗閉鎖や倒産にまで追い込まれ訴訟にまで至ったというケースもあります。


facebookなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)への投稿は限定公開であってもどこかから漏れる可能性があります。現に上記の徳島県の事件は友達限定公開であったにも関わらず、匿名の投書が病院に届けられたわけです。いちど漏れてしまった情報は個人の力では回収することができないので注意してください。

SNS関連でいえば、看護師が自由に意見や感想を投稿できる「看護師交流サイト」などの利用にも注意を払う必要があります。病院名や患者名が特定できるような投稿を控えるのはもちろんですが、安易に職場の医師や看護師への批判やグチといった話題を書き込むのもNGです。


このようなサイトは万人に向けて公開されており、どこの誰が閲覧しているかは分かりません。もしかすると同じ病院のスタッフが見ている可能性もあります。本人は「このくらい遠回しに書いておけば大丈夫だろう」と考えても、見る人が見ればどこの誰のことを書いているのか分かってしまうこともあるからです。


交流サイトはネガティブな情報が書き込まれやすい



こうした交流サイトでは職場での日頃の悩みや不満を訴える投稿が多く見られます。同じ看護師に向けて仕事や人間関係のツラさを訴えたいという気持ちは誰にでもあるでしょうが、ネガティブな話題を過剰に広げていく行為には不満を増幅させたりやる気をなくさせるといったリスクもあります。


加えて、こうした看護師の交流サイトを見る側も注意が必要です。先ほども書いた通り、こうした交流サイトの情報は気持ちを明るくさせるポジティブな書きこみはほとんどなく、大体が気持ちを暗くさせるネガティブな情報で溢れています。たとえば、看護師が患者さんに感謝され、改めて自分の仕事の大切さを感じたというのはよくある話ですが、こういった前向きな話はまず出てきません。


多分、看護師を目指すか悩んでいる高校生の方がこの掲示板を見たら、「こんなに大変なことばかりなんだから、看護師になるなんて絶対ムリ!別の道を考えよう!」となるでしょう。ですが先ほども書いた通り、こうした掲示板に書き込まれるのは看護師の「マイナスの側面」だけですので、看護師の実情を正しく表現しているとは言えません。

そして、これは現役の看護師自身にも言えることで、愚痴にあふれた情報サイトを見ていると気持ちが暗くなり、一層仕事に対する意欲が低下します。


看護師の交流サイトは情報交換や悩み相談という点では優れていますが、使い方を間違えると、自分にとってマイナスになりうることは意識すべきだと思います。


<ここまでのまとめ>
  • SNSでの安易な書き込みは、身バレのリスクにつながる
  • 最悪の場合、解雇や損害賠償の対象になりうる
  • 交流サイトはネガティブ情報ばかりなので、接し方に注意


看護師求人の口コミ情報を信じすぎないこと

ネットを使って看護師転職に関する情報を集めようとする方はたくさんいるでしょう。もちろん情報はないよりあった方がよいので、ネットで情報を集めるのは正しいのですが、あまりネット情報に頼るのも考え物です。


看護師が探す転職情報でまず挙げられるのが、転職先の口コミでしょう。○○病院の人間関係がどうなのか?仕事の負担は重いか?夜勤の回数は募集要項に書かれている通りか?看護研究の負担は重くないか?などでしょうか。

看護師が転職先を検討する上で、上のような情報は特に重要でして、少しでも知りたいと思うのは当然です。ですが、ネット上でこうした情報が得られることはあまりないと思った方がいいでしょう。


たとえば、○○病院の看護師長が部下に非常に厳しい方で、Aさんはこの看護師長からイジメを受け辞めたとします。では、辞めたAさんは看護師長から受けた仕打ちをネットに書き込むでしょうか?多分書きこまないでしょう。というのは、書きこんでしまったら、それがAさんということが○○病院にもバレてしまうためです。


とはいえ、中には書きこむ人もいます。その場合どうなるかというと、運営サイト側がこうした書き込みを削除することが多いのです。というのも、個人(この場合、看護師長)が特定されるような書き込みは、運営サイト側にとっても訴えられるリスクがあるからです。

となると、ネットに残っている転職先の口コミ情報は無難な情報だけになり、転職希望者が本当に知りたい情報までたどり着けないことになります。



また、転職先の一般的なネット情報を信じすぎるのも問題です。たとえば、看護師の転職先としてクリニックは人間関係の難しい職場として紹介されることが多いですし、当サイトでも同じように紹介しています。ですが、同じページに書いていることですが、クリニックの場合は特に職場によって状況が全然違います。

<関連記事>
看護師がクリニックへの転職の前に知っておきたいことは?


人間関係が悪く、またギリギリの人数で回しているので休みが取りづらい職場もあれば、和気あいあいとした職場で子供の具合が悪い時は周りの同僚に頼みやすい職場もあります。

これはネットの情報が当てにならないということではなく、看護師の職場には色んなケースがあるので一括り(ひとくくり)に説明するのが難しいためです(もちろん中には、いい加減な情報しか発信しないサイトもあるので、それは論外ですが)。


要は、看護師の転職活動でネットを使った情報収集は役に立ちますが、そうした情報を信じすぎず、自分の目で確かめてみることが大事です。たとえばですが、転職エージェントから転職先の噂を聞いてみたり、面接で担当者の態度を観察してみたり、実際の職場内を見学してもらったりなどです。


こうした直接接することで、ネットでは見えてこなかった情報が見えてくることもあります。看護師の転職体験談などネット上には役に立つ情報もありますが、最後は自分の目で確かめるという姿勢が大事です。


看護師転職サイトの活用の注意点は?



看護師の転職支援サイトに登録している看護師も多いと思います。確かに、手軽に申し込めるし、無料で手厚いサービスは受けられるし、看護師転職の強い味方になりえます。

ですが、こちらも使い方を間違えると面倒なことになりかねません。ここでは、看護師転職支援サイトを使う上での注意点を紹介します。


それは、あまり多くの転職サイトに登録しないことです。何となく、多くの看護師転職サイトに登録した方が、より多くの情報が集まって有利な転職活動ができそうな気もします。ですが、それは幻想です。


看護師転職支援の各社とも、「当社だけにしかない看護師求人情報があります」とアピールしています。確かに大手の会社なら多少はありますが、それでも各社がアピールするほどの量ではありません。特に、全国の病院とのパイプが小さい中小の支援会社ほど、こうした独自案件は少ないです。


ということはつまり、各社の抱える看護師求人情報は基本的にどこも似ているということです。大手3社に登録した場合と、大小の会社合わせて20社に登録した場合、入手できる情報量に大きな違いはないということです。

看護師転職支援サイトに登録すると、担当者から電話が掛かってきます。これが2~3社ならありがたい話ですが、20社も登録すると(計算上は)20人から電話が掛かってくることになり、収集がつかなくなります。


また、看護師転職支援会社は有名どころならどこでもよいということではありません。転職支援会社のサービスとしてよく知られているのが、「看護師転職支援金(お祝い金)」というものがあります。転職が決まると支援会社からお祝い金を貰えるというサービスですが、実はこのサービスがクセモノなのです。詳しくは下記をご覧ください。

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看護師の転職支援金・祝い金がオススメできない3つの理由


看護師転職サイトは役に立つサービスですが、それでも最適な登録数はせいぜい2~3に留めるべきで、しかも大手の会社に限定すべきです。どこに登録すればよいか分からないという方は、看護師転職支援会社を比較したページを用意しましたので、参考にしてください。

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看護師の転職サイト、人気ランキング


<ネットを使った看護師転職活動のまとめ>
  • SNSへの安易な書き込みは、トラブルに発展するリスクあり
  • 看護師交流サイトとは、距離の置いた付き合い方が大事
  • ネットの情報収集は役に立つけど、最後は自分の目で確かめて!
  • 看護師転職サイトの登録は2~3に留めるべき

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