看護師の定年退職っていくつなの?



看護師に定年はない、と聞くけれど・・・

看護師は、大学や看護学校で何年も学び試験に合格してなれる職業です。「看護師には定年はない」という言葉がありますが、確かに看護師免許には「何歳まで」といった決まりはなく、生涯「看護師」を名乗ることは可能です。

ただし実際には看護師にも「定年」はやってきます。「定年はない」という言葉には、手に職を持っているから一生続けていける、という比喩的なニュアンスが含まれているといえます。


なかには個人病院などで特に定年を設けておらず、80代でも働く看護師がいたり、「定年は99歳としている」という病院もあるといいます。この場合には定年というよりも、「勤務を希望するなら雇用する」という意味合いに受け取れますね。


看護師の定年退職は何歳?



前述のような例があるとはいえ、多くの病院では、看護師にも定年が定められています。ほとんどの病院では就業規則がありそこに定年年齢も記載されているはずなので、改めて規則を見直してみると良いでしょう。

その年齢は定年時に勤める職場の規定に拠りますが、一般企業とさほど変わりはありません。


国公立病院で働く看護師は公務員として扱われ、公務員の定年制度に準じ大体60歳で定年を迎えます。民間の病院や介護施設でも、大体60~65歳という規定が多いようです。

一般的に、公務員や公立の施設の方が、多少定年年齢が早くなる傾向があるものの、65歳頃にはいったん定年を迎える看護師がほとんどでしょう。

看護師の場合は・・・

しかし、60代でもまだまだ現役で働く看護師はいます。いったんは退職をし、改めて「嘱託」として雇用されているケースです。正規雇用ではないため、ボーナスがないなど給与面をはじめとして待遇が違ってきますが、希望すれば定年後も看護師の仕事を続けていくことができます。

病院側としては慢性的な人手不足を補うことができますし、長年看護師として働いてきた人材を即戦力として雇用できるのは安心です。看護師側でも、年金支給までまだ年数があるときに、引き続き仕事を続けられれば収入が得られて有難い、と感じることが多いようです。

収入は特に必要ないけれど、家でじっとしているよりも体を動かしていたい、看護師の仕事が好きだから続けたい、という方もいるでしょう。

嘱託の場合は、何歳まで働ける?

では嘱託になったら何歳まで働けるのかといえば、これも職場ごとに決められていて、70代でも看護師として働けることもあります。嘱託以外の働き方として、自ら起業し、介護施設を開いてそこで看護師を続けているという方もいます。

定年後も仕事を続ける方が増えているのには、高齢化による社会保障額増加によって、年金支給開始年齢が段階的に引き上げられている、という社会的背景があります。


そうなると定年~年金支給までのいわゆる「無給」の年数が多くなってしまうため、「高齢者雇用安定法」の改定によって、希望すれば定年後も再雇用される制度へと変わってきているのです。なかには定年年齢自体を引き上げて対応する病院もあります。

2025年には、定年は65歳以上に延長される予定であり、60代の看護師でもその技術と経験を活かして働き続けられる環境へと変化しつつあるのです。


看護師の退職金の相場は?



過去の、高齢化が進んでいない成長期の日本では、定年後は退職金で悠々と夫婦で暮らす・・・というスタイルも見られましたが、現代では様々な事情が変わり、定年後もパートやアルバイトなどで収入を補うという方が多くなりました。

定年を迎えた看護師は、そのまま辞職する場合も嘱託として再雇用される場合でも、定年の時点で定年退職金を受け取ります。その金額の決定法は医療機関の規定によって異なりますが、基本給をベースに、勤務年数や定年時の役職を加味して決定されます。

民間病院よりも、国立・公立病院の方が高め

傾向として、民間病院よりも国立・公立病院の方が、定年退職金額は高めです。過去には35年以上の勤務での退職であれば3,000万円が支給されたといいますが、現在では2,000万円強が相場といいます。

では民間の病院は・・・といえば、もちろん施設によって幅があり、富裕層の利用者が多い介護施設や経営の安定した大手の病院などでは1,000万円以上期待できるところもありますが、退職金は数百万円というところも多く、なかには退職金は設けていないクリニックもあります。


看護師でも他の職業でもそうですが、退職金額を考慮して雇用中にしっかり貯蓄しておくことも大切ですね。


定年後にも看護師として元気に働ける?



看護師としての定年退職を想像してみても、実際にその年齢に達していなければ具体的なイメージがわかずに「その年齢でも看護師の職務を全うできるだろうか」と不安を感じる方もいるかもしれません。

同じ年齢の方でも若々しい方、年相応の方、年齢よりも年上に見える方がいますよね。看護師でも同じで、70代でも若い人と同じようによく動き、患者さんをしっかりと抱えあげ、仕事も正確で早い、というプロフェッショナルな看護師もいます。


一方で、師長まで勤めた方が定年後非常勤で働いていて、仕事では手元がおぼつかずミスも多いのに、患者さんに対しては居丈高な態度で困ってしまう・・・と周囲から見られている看護師の方もいるといいます。

自分自身が「健康に自信があるし、まだ現役看護師として生きていきたい」と考えるのであれば、もちろんその道が残されていますが、そのような例もあるということは念頭に置いて、自分に合った無理のない働き方を選びたいものです。


看護師の定年後は?



定年後も看護師として働きたい場合、まず検討されるのが先ほど紹介した「嘱託」として働く方法です。これまでと同じ勤務先での嘱託であれば、気心の知れたスタッフとともに自分のペースで働くことができます。

もうひとつ「起業する」という選択肢ですが、長く看護師として働くなかで友人になった人たちとともに共同出資し、病院や介護施設、託児所などを設立して、そこで現役看護師として働く方が見られます。

どんな施設であれ経営は簡単なことではありませんが、看護師としてのスキルに加え、経営者という新しいステージが加わり、定年後もイキイキと働ける可能性があります。資格を持つ方の特権ともいえるかもしれませんね。

60代の求人は増加傾向にある?

これまでとは別の病院に、非常勤看護師としていわば「転職」するという方法もあります。先述のような高齢化に伴う社会背景があり、最近では60代の看護師の求人件数が増加しつつあるのです。

資格職であり、定年まで勤め上げた実績とスキルもあるのですから、新しい勤務先でも即戦力として働くことができるでしょう。全く別の業種でパートやアルバイトをするよりもはるかに時給がいいのも嬉しいですね。

60代、70代ともなれば体力が低下してくるので、日勤だけのクリニックやデイサービスといった選択肢がありますが、健康・体力に自信のある方では、夜勤にも対応する70代の看護師もいます。


そうはいっても体力を使う看護の仕事を長く続けて、慢性的な腰痛や腱鞘炎を我慢していた、という方もいることでしょう。ほとんどの方は、無理をせずに働ける職場を新しい勤務先として選びたいのではないでしょうか。


例えば、60代になって夜勤が辛くなってきたけれど、今の病院では日勤のみの勤務は出来ないといわれたのをきっかけに、転職活動を始めたとします。

「求人を探すならハローワークだろう」といざ訪れてみても、日勤のみの求人は限られているうえ、年齢がネックとなって紹介状すらもらえなかった、もしくは電話しても断られてしまう・・・という状況に、困ってしまうといいます。

「看護師に定年はないと聞いていたのに・・・」「自分よりも高齢で働いている人もいるのに?」と疑問に思うかもしれませんが、これは「求人の探し方」に問題があると考えられます。


60代の看護師求人を探す方法



60代からの看護師求人を探すならば、

  • 非公開求人を含め、取り扱い数が多いこと
  • 的を絞った求人検索ができること
  • 自分の希望や実績に合った求人を探せること

といったポイントが挙げられます。これらを満たすのは、ずばり看護師専門の求人サイトです。60歳代ではインターネットになじみのない方も多く敬遠してしまうかもしれませんが、ハローワークや就職情報誌では、上記のポイントを満たすことはかないません。

そのために思うような転職活動が出来なくなり、行き詰ってしまうのです。


インターネットといっても難しいことはなく、無料登録を行うのに10分もかかりません。何より心強いのは、専任のコンサルタントがついて、様々な相談ができるという点です。

求人サイトを利用するメリットはたくさんあります。

自分がどのような状況でどんな求人を探しているのかを伝えれば、希望に沿う求人を紹介してもらえ、疑問点を質問しながら、求人先との交渉や活動のアドバイスなどももらえるため安心です。


「若い男性と話すのは億劫」というときには、出来るだけ年齢の近い女性のコンサルタントを希望してみてください。

コンサルタントも人間ですから、やはり相性は存在します。面倒であっても1つの求人サイトに絞るのでなく、できれば3つ程度は登録してみて、扱い求人の内容や対応をチェックしてみるのが成功の秘訣です。


定年を迎えたら看護師は辞めて、ゆっくりと趣味を楽しんで過ごしたり、孫の相手をしたい、という方もいるでしょう。これまでと同じ職場で嘱託として働くのもいいですし、ツテのある病院があるということであれば転職をしてみても良いでしょう。

ただし紹介などでは、勤務条件や待遇に「ちょっと・・・」と不満な点があったとしても、紹介者の手前我慢しなければならなくなる可能性もあります。


若い世代と同じように「売り手市場」とはいかなくても、若い世代にはない経験と実績を持った看護師です。働きたいと希望するのであれば、ポイントを押さえながら自分に合った転職先探しにチャレンジしてみてください。

看護師の定年退職っていくつなの?・まとめ

  • 定年の有無、年齢は就業規則による
  • 看護師の定年はだいたいは60~65歳
  • 定年後も嘱託や非常勤として働く看護師が多い
  • 退職金にも幅有り、国立・公立は多め
  • 定年時期の転職は看護師専門求人サイトを利用するべき



看護師の転職サイト、おすすめは?

看護roo!
※九州・四国はサービス対象外です

 無料登録はコチラ



マイナビ看護師

 無料登録はコチラ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です