看護師の就職で学校の成績は関係あるの？

就職を考えた場合、ちょっと気になってくるのが学校の成績です。求人先によっては学校の成績表提出を義務付けているとこもありますが、看護師として就職する際に学校時代の成績は採用に関係してくるのでしょうか？

看護師の就職と学校の成績に関して結論からいうと、「一部ではあるが採用・不採用に成績が関係してくる場合もある」といえます。

つまり、病院やクリニックなど目指す就職先によって、学校の成績が関係してくる場合とまったく関係ない場合があるということです。

まず、就職と学校の成績が関係ある就職先としては次のようなものが挙げられます。

・就職希望者が多く、学生に人気がある病院
・学校での成績を比較的重視している病院（大学附属、国立など）
・学校の成績のバランスを参考にしている病院

現状ではどこでも看護師は人手不足で、雇用に関しても「成績はあまり関係ない」「看護師資格（免許）があれば充分」という病院も少なくありません。
しかし、一部の人気病院や就職希望者が多数いるような病院では、採用基準のひとつとして学校での成績を含めているところもあります。

また、大学の附属病院や国立病院の多くは、看護師の就職希望者に対して履歴書や卒業見込証明書とともに成績証明書の提出を求めていますので成績の内容がまったく無関係とはいえないようです。

もうひとつ、病院などの就職先のなかには成績の良し悪しではなく、バランスを判断基準のなかに含めているケースも見られます。これは各科目の成績のバラつきの有無や優れた成績を上げている科目の有無、基礎科目の成績などをチェックしているといわれています。

ただし、看護師の就職と成績の関係については、上記で挙げたような就職先以外の場合はあまり採用基準には入れられていないのが実情です。

これは現在の看護師不足に基因しており、極端にいえば「資格さえあれば誰でもいい」、「就職してくれるなら細かいことにはこだわらない」という求人先が多いせいでもあります。

病院など就職先の採用担当者からは「看護師としての能力は成績には関係がない」、「学校の成績よりも本人の人柄ややる気が大事」、「面接を重視しているので成績はあまり参考にしていない」という意見も出ています。

それ以外にも、就職先のなかには採用に際して書類審査や面接のほかに筆記テストや小論文などを実施しているところもありますので、結果として学校の成績は関係ないという意見もあります。

学校の成績が採用に際して問題になるほど悪いというケースを除いて、基本的には看護師の就職と成績はあまり関係がないというのが実態といえるのではないでしょうか。