病院看護師の勤務時間はどのくらい?



病院看護師はハードな仕事と言われることが多く、日勤や夜勤など、さまざまな勤務形態があります。病院により違いがあるとはいえ、実際の勤務時間はどれくらいなのでしょうか?


病院看護師の勤務時間は8時間勤務+残業が基本

病院看護師は入院施設のある病院に勤務するため、ほとんどの場合がシフト制になります。入院設備のある病院では日勤や準夜勤に加え、深夜勤というシフトスケジュールになっており、準夜勤の有無で二交代制か三交代制かが決まります。

勤務する病院によって若干の違いはありますが、看護師の勤務時間は8時間+残業が基本となります。夜勤のない病院で勤務する場合は朝から夕方までとなりますが、病棟勤務は入院患者のナースコールなどに対応するため必ず交代勤務になります。


病院看護師には二交代制と三交代制がある



病院看護師のシフトスケジュールには、二交代制と三交代制があります。それでは、それぞれどのような勤務時間帯なのかを見てみましょう。

二交代制の勤務時間

日勤:8:30~17:30(休憩60分)…勤務時間8時間
夜勤:16:30~9:30(休憩・仮眠120分)…勤務時間15時間

このように二交代制は24時間を変則的に二分しており、夜勤の勤務時間が長く仮眠時間も設定されています。法律上は15時間の労働で1時間の休憩でも問題はありませんが、病院側も労働環境の観点から、看護師ができるだけ休息時間を取れるように配慮しています。

また、救急指定でない病院勤務の場合はナースコールも少なく朝までのんびりできるなど、勤務する病院によって労働環境は大きく異なります。二交代制は夜勤の勤務時間が長いことがデメリットですが、夜勤明けの休息時間が長く、プライベートの時間を確保しやすいというメリットもあります。

三交代制の勤務時間

日勤:8:30~17:30(休憩60分)…勤務時間8時間
準夜勤:16:30~25:30(休憩60分)…勤務時間8時間
深夜勤:0:30~9:30(休憩60分)…勤務時間8時間

三交代制の勤務時間は全ての時間帯で8時間が基本です。看護師には各時間帯の交代前に、患者の状態を把握するための申し送りというものがありますが、三交代制の場合は1日に3回の申し送りがあります。

三交代制は長時間労働はないものの、小刻みなシフトになり、日勤のあと深夜勤という厳しいシフトが組まれることもあります。このようにプライベートの時間が少なく感じるため、二交代制の方が好まれる傾向にあります。

休憩時間は病院によって異なる

120分と設定されている二交代制夜勤の場合、次のような割り振りになります。

夕食:30分
仮眠:120分
朝食:30分

このように振り分けている病院もあれば、仮眠時間すら設定していないという病院もあります。また、夜間に救急搬送などがある病院は忙しく、仮眠が取れない事もあり勤務終了まで連続勤務になることがあります。仮眠時間は労働中とみなされ、患者が急変した場合などの緊急時は仮眠中であろうと、仕事に戻らなくてはなりません。

三交代制の場合も勤務する病院によって異なり、60分きっちり休むことができる病院もあれば、15分しか休めない病院もあります。特に急性期病棟で勤務している看護師は、休憩時間もままならないというのが現実です。


出勤は何分前に着くのがベスト?



新人の看護師さんは、何分前に出勤できていれば良いのか気になりますよね。働き始めて間もない頃は、好印象を与えようと1時間前など早く出勤してしまいがちです。

しかし、誰か一人だけ早く出勤しているという状態は、労働管理の観点から見ると問題があります。このことから、理想の出勤時間は30分前がベストだと言えます。

新人は慣れるまでが大変

実際の現場では、ほとんどの新人看護師が1時間前出勤しています。なぜ新人が早めに出勤しないといけないのか?それは「情報収集」という業務があるからです。1日の看護計画を立てるための大切な業務なのです。

しかし、職場の雰囲気で90分前には出勤しなければならない病院もありますし、環境が整っている病院なら「早めに来てはダメ」と注意を受けることもあります。こうした事を考えると、一概に出勤時間は◯◯分前までにという事は断定できません。


病院看護師、残業時間はどのくらい?

日本看護協会の調査によりますと、20代の看護師は平均で25.9時間の残業をしており、そのうちの25%の看護師が月35時間を超える残業をしています。

病院により異なりますが定時で帰れることは少なく、残業はほとんどの病院で1~2時間くらいはあると頭に入れておく必要があります。

しっかり勤務管理をしている病院なら残業代は出ますが、残業代を出さない病院もあり、このことが看護師の不満になっているケースもあります。

残業の理由は?


看護記録を付けるため

残業の理由は「看護記録を付けるため」が一番多い理由です。情報共有や業務上の記録など、患者情報の管理に使用される重要な資料で、慣れない新人ほど時間をとられている傾向にあります。

リーダーというポジション

小さめの病院だとリーダーを置いていない病院もありますが、管理職へのステップアップを考えるとリーダーの業務は必須です。リーダーはチームの司令塔となり、看護計画の立案や情報収集、他部署との連携までさまざまな仕事があります。

このように重要なポジションであるリーダーになると、早めに出勤をしなければ業務が追いつかないこともあり、労働時間を伸ばしている原因の1つとなっています。

慣れない仕事

特に新人看護師の場合、残業時間が長くなる傾向にあります。患者さんのケアが残っていたり、看護計画や評価ができていないのであれば、当然その日のうちに終わらせなければなりません。慣れるまでは一苦労ですが、半年もすれば仕事の進め方が身につきますので、もっとスムーズにこなすことができます。


これらの事を考えると、病院看護師の勤務時間は決まっていないようなもので「これくらい」という数字では表せない事がわかります。

<病院看護師の勤務時間・まとめ>

  • 基本の勤務時間は8時間+残業
  • 病院看護師は二交代制と三交代制がある
  • 出勤時間は勤務開始の30分前がベスト
  • 残業はほとんどの病院で、1~2時間くらいはある


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