こんな人は看護師に向いていない



長らく続いた日本国内の不況が影響し、若い方の間に「手に職があれば将来就職に困ることがない」という考えが広がったと言われています。そのことを裏付けるように、この数年で看護師を志願する方の数が急増しています。

確かに、医療業界は慢性的に人手不足の状態にあるため、看護師は今でも引く手あまたな売り手市場となっています。その上、正看護師は国家資格であるため、一度取得しておけば将来安泰と考える方が多いのも頷けます。

しかし、看護師は求められる資質や能力が複数あることもあり、どうしても「向いていない」方が出てきてしまいます。そこで今回は、看護師に向いていない人の特徴やタイプについて考えて行きたいと思います。


看護師に向いていない人の特徴



どんな職業にも向き不向きはありますが、看護師の場合はそれが特に顕著に表れやすいという特徴があります。ここでは、看護師であれば誰でも納得してしまう「看護師に向いていない人の特徴」をご紹介したいと思います。

1.優しすぎる人

看護師にとって、優しさや情の厚さは必須だと考える方も多いことでしょう。確かに、患者さんのことを思い遣り、不安や苦痛を少しでも解消してあげたいといった優しさや慈愛の精神は看護師にとって重要なものです。

しかし、優しさや情の厚さが度を超してしまうと、看護師としての業務に支障が出てしまう場合があるのです。


特に規模の大きな病院に勤務すると、患者さんの死に直面する機会が非常に多くあります。しかし、優しすぎる人の場合、親身に対応している患者さんに何かあるごとにショックを受け、亡くなってしまおうものなら精神的なダメージを受けて業務が続けられない、なんて事態に陥ってしまうことがあります。これではとても看護師の仕事は勤まりません。

また、患者さんに過剰に肩入れしてしまい、重要な場面で判断を誤ってしまい、事態を深刻化させるなどの危険性もあります。優しさや思い遣りの心は看護師にとってなくてはならないものですが、同時に客観性や冷静さも兼ね備えてなければ意味がありません。ある程度の部分で線引きをし、仕事だからと割り切る強さも必要なのです。

2.根気がない人

少し嫌なことが続いた程度で、業務や仕事が嫌になってしまう根気不足の人も、看護師には向いていません。命を支える看護師には常に大きな責任がかかっているだけでなく、人員不足からくる膨大な仕事量をこなさなければならないという過酷な現状があります。

そんな環境に身を置きながら、ちょっとしたことでクヨクヨしたり根を上げてしまうなんてことは許されません。根気強く前向きな気持ちで激務に立ち向かえるタイプの方でなければ、とても看護師を続けることはできません。

3.相手を気遣った対応ができない人



「看護師も接遇の時代」と言われるようになって久しいですが、いまだに患者さんに対する当たりが強い人、上から目線で対応する人というのは存在します。

患者さんは、看護師さんの表情や態度、言動などを想像以上に厳しくチェックしています。忙しいからといって、やっつけ仕事丸出しの対応をしたり、面倒くさそうな顔で対応したりするタイプの方は、患者さんやそのご家族からの反感を買ってしまいます。


患者さんの率直な意見として「忙しくて大変な仕事であるのは理解できるが、いつでも最低限優しい対応ができる看護師であれば安心できる」というものがあります。

病院を訪れる患者の胸は不安でいっぱいなものです。この不安を軽減するのも看護師の仕事の一つであるのに、素っ気ない対応やぶっきらぼう・上から目線の言動や説明を行って患者さんの気持ちを逆なでしてしまっては、意味がないどころか、一種の職務放棄にすら繋がるとさえ言えます。

相手の気持ちや状態を考えた対応ができない人は、看護師の適正は非常に低いと考えて良いでしょう。

4.清潔感がない人

白衣の天使とも呼ばれる看護師ですが、中には清潔感がなく、患者さんやそのご家族に不快感を与える方もいらっしゃいます。

白衣が汚れているといった分かりやすい問題であれば、その解決も容易です。しかし、本人に「清潔感がない」という自覚がなければ問題解決には結びつきません。


例えば、身なりや髪型、化粧などにも気を配り見た目には問題は全くないという方であっても、煙草の臭いが身体に染みついていたり、標準以上に太っていたりすると、患者さんに不快感を与えてしまいます。

他人からどう見られているか、人に対して不快感を与えていないか、こういった部分に心を配れない人は、残念ながら看護師には向いていないと言えます。


こんな看護師は患者から嫌われる!!



患者さんが看護師に求める対応・対処は、基本的に「安心感を与えて欲しい」「リラックスさせて欲しい」といったささやかなものです。何か特別なことをして欲しい、過剰なサービスを求めているといったことはない、ということをまずは覚えておきたいところです。

これを踏まえた上で、患者さんがひどいと感じる対応には次のようなものがあることを把握しておいて下さい。

  • 忙しさを前面に押し出した、面倒くさそうな対応をされる
  • 処置中に近づくと煙草くさい人がいるが、それだけで不潔な感じを受け不快になる
  • 「私は看護師!」といった変な自慢やプライド丸出しの対応をされる。
  • 人の話は一切聞かず、上から目線で横柄な対応を続ける
  • 入院中、すべてにおいて命令口調で指示を出してくる

  • これらはほんの一例ですが、誰しもこういった対応をされれば気分を害して当然のことだと言えるでしょう。

    これに対し、看護師にやって欲しいこととしては「安心できるようニコニコ笑ってもらえるだけで良い」「難しいことは言わないので、共感姿勢を示して欲しい」「話を遮らず、最後まできちんと聞いて欲しい」など、とても些細なことが挙げられています。


    看護師になれない人とは?



    看護師に向いていない人もいれば、看護師になれないという人もいます。看護師になれない人とはいったいどのような人なのでしょうか?

    免許の欠格事由

    看護師になるためには、看護師国家試験をパスし厚生労働大臣からの免許を受ける必要があります。そのため「看護師国家試験合格=看護師になることができる」と考える方もいらっしゃいますが、厳密に言うとそうは言い切れません。なぜなら、国家試験に合格しても、免許を受け取れない場合(免許の欠格事由)があるからです。

    免許の欠格事由とは、看護師免許取り消しの条件のことを指します。欠格事由に該当してしまうと、国家試験に合格し免許を受け取る前の人だけでなく、現職の看護師も免許を剥奪されてしまいます。

    免許剥奪の対象は、保健師助産師看護師法の第9条に記載されており、要約すると「心身障害、薬物依存、犯罪や不正行為などを犯し、医療従事者としての品位に欠ける行いをした者」となります。

    保健師助産師看護師法 第九条  
    次の各号のいずれかに該当する者には、前二条の規定による免許(以下「免許」という。)を与えないことがある。
    一  罰金以上の刑に処せられた者
    二  前号に該当する者を除くほか、保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた者
    三  心身の障害により保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
    四  麻薬、大麻又はあへんの中毒者

    もっと簡単に言うと、裁判を経て前科がついた場合は、基本的に欠格事由に該当すると考えて良いかもしれません。

    欠格事由によって免許剥奪されるということは「あなたは看護師に不適格(向いていない)」と厳しく突きつけられることです。重々注意しましょう。


    この記事のまとめ

    • 看護師には明らかに「向いていない人」が存在する
    • 患者さんは看護師に過剰な期待や要望は寄せておらず、むしろささやかな行動や言葉を求めている
    • 看護師は欠格事由に該当すると免許を剥奪される場合があるので要注意

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