看護師で年収1000万って可能なの?



「看護師で年収1000万円を貰っている人がいる」と言われたら、皆さんはどのように感じるでしょうか?「まさか、本当なの!?」「どんな職場なのかしら」「私も目指したい」と人それぞれの反応があるでしょう。

ここでは看護師でも1000万円の年収を得るのは可能なのかという疑問への答えと併せて、1000万円を目指す転職の方法を詳しく説明します。


看護師が年収1000万円は可能なの?その方法とは?



ズバリ結論から先にいうと「看護師で年収1000万円」は可能です。看護師の平均年収は約470万円というデータがありますが、どのような方策を取れば年収1000万円が可能になるのでしょうか。

実は、その方法はひとつだけではありません。勤務先や働き方の選び方次第では、女性の看護師でも年収1000万円を得ている人が多数いるのです。


まず、一般的な看護師の年収はどのくらいなのか、日本看護協会の調査結果から見ていきましょう。看護師の年収で最も高い割合を占めるのは400~500万円(約23.5%)と平均年収470万円のゾーンに入っています。

次いで割合が高いのは500~600万円(約22.9%)、600~700万円(約15.0%)、300~400万円(約10.9%)の順となっています。この結果から見ると、全体の半数弱の看護師の年収は400~500万円台ということになるわけです。


次に看護師が年収1000万円を得る方法について紹介していきます。

美容外科の仕事

高年収の看護師の仕事として注目されているのが美容外科の仕事です。美容外科とは身体機能に支障はないものの、形状を美的に形成するための診療を行なう科と定義されています。具体的には受診する人の希望に添って、顔や身体の部位を美しく治療する診療科といえるでしょう。

美容外科の看護師は日勤中心であるにも関わらず、年収1000万円前後の勤務先も多数見られます。高年収が期待できる理由としては、美容外科看護師の給与相場自体が高めに設定されているためです。首都圏や大都市部の人気美容外科では月収40~45万円、年収650~750万円程度が相場で、プラスアルファの要素が加えられれば年収1000万円も可能になります。

そのプラスアルファとは、美容外科の仕事には付き物の「契約成績」や「売上成績」の存在です。契約成績は施術(治療)の成約件数や指名件数、売上成績はドクターズコスメなどの売上高を指します。つまり看護師も営業成績によって基本給にプラスアルファの報酬や手当てが得られるという仕組みです。この成績次第で年収1000万円超も可能になるということなのです。

臨床開発モニターの仕事



臨床開発モニター(CRA)とは、製薬メーカーで新薬開発などの目的で治験のモニタリングをする職業をいいます。新薬開発で欠かせないのが薬剤の有効性や安全性を確認したり、薬剤の承認申請を行なうための臨床試験(治験)です。

この治験に関わる業務を担当するのが臨床開発モニターということになります。製薬メーカーではこのCRA職の求人に看護師資格を条件にするところも多いので、臨床経験があれば狙い目の職場といえます。


CRAの主な業務内容としては、臨床試験計画の立案、治験を依頼する病院やクリニックの選定や依頼、依頼先の担当者との交渉や治験内容の説明、適正な治験が行なわれるためのモニタリング(観察・監視・記録等)、モニタリングの報告書作成などが挙げられます。

具体的には依頼先で治験が適正に行われているかを監視したり、治験に参加する被験者の安全性や権利の確保、治験データの正確性の監視などが主になるでしょう。

臨床開発モニターの給与の目安は月収40~50万円、年収500~700万円が相場です。年収1000万円を実現するには製薬メーカーで管理職を目指すか、給与水準の高い外資系製薬会社への就職を目指すという方法があります。語学力に自信があれば外資系への転職もおすすめです。

副院長への出世を目指す

病院やクリニックには、副院長に相当するのが看護部長という役職があります。看護部長は病院で働く看護師が就ける最高ポジションといえるものです。看護現場の責任者は師長ですが、看護部長はその師長を取りまとめる存在で、主として病院長の仕事をサポートする役割を担当しています。主な仕事内容としては看護部の組織運営と業務計画の立案、看護師全体の管理や教育などが挙げられます。

看護部長の給与レベルは、首都圏や都市部の大規模病院やクリニックでは年収1000万円前後が相場です。地方部では1000万円を目指すのは少し難しいかもしれませんが、病院やクリニックになくてはならない存在と認められれば1000万円超も可能でしょう。


日本看護協会が病院で働く看護師の年収を調査したデータによると、年収1000万円以上の看護師の割合は全体の約0.2%という結果が出ています。年収1000万円を実現しているのは病院勤務の中間管理職の看護師で、500人に3人が1000万円以上の年収を得ているのです。

中間管理職とは師長・副師長・主任相当職を指しており、それ以上の役職である看護部長であれば年収1000万円以上を目指すのは不可能ではないということです。ちなみに、この調査データによると年収900~1000万円未満までの看護師数は中間管理職が約2.2%、管理職が約13.2%という内訳になっています。

独立開業に挑戦する



看護師でも独立開業して年収1000万円を目指すことができます。独立開業とは起業して会社(法人企業)を設立し、自分自身が経営者(社長)になるという方法です。起業の種類としては介護支援やグループホームなどもありますが、特に注目されているのが訪問看護の分野でしょう。

訪問看護ステーションを開設・運営する看護師は「開業看護師(開業ナース)」と呼ばれ、超高齢化社会に突入した現在の我が国では最も期待される起業のひとつでもあります。


訪問看護ステーションとは、在宅看護が必要な利用者の自宅を訪問してケアを行なうという事業所を指します。一般的なステーションでは看護師や保健師、理学療法士、作業療法士などが在籍し、利用者のニーズに応えてケアを実施しています。医師や療法士などとの連携は必要ではあるものの、看護師がステーション経営をすることには何の問題もありません。

ステーションに雇用されて働く看護師の給与レベルは年収400~500万円程度が相場ですが、自分自身が独立開業すれば経営者として年収1000万円を目指すことも可能です。今後さらに社会の高齢化・超高齢化が進むといわれている現在、訪問看護ステーションの独立開業を目指す看護師は増えていくと考えられています。

(統計出所:「病院勤務の看護職の賃金に関する調査」、日本看護協会/2012年)


1000万円を目指して高収入の職場に転職するには?



看護師が年収1000万円を目指す職場に転職するには、どのような方法があるのでしょうか?高収入の職場への転職方法と転職を成功させる方法を紹介していきます。

1.美容外科への転職

看護師が美容外科への転職を成功させるには2つのポイントがあります。1つめは年齢制限を設けている求人先が多いという点、2つめは営業能力や接客能力が求められるという点です。一部の美容外科では年齢制限があったり、採用基準に年齢やルックスの良さを含めているケースが見られます。

20~30代なら問題はないでしょうが、40代以上であれば外科経験やオペ室経験などプラスアルファの実績が求められるかもしれません。

美容外科では営業能力や接客能力も重要になります。営業とは治療(施術)に訪れる利用者から新たな契約を取ったり、ドクターズコスメの販売をする仕事です。接客とは顧客から指名を受けたり、接客サービスでリピーターを増やすことを指します。すべては自分の報酬や手当に反映されますので、年収1000万円を目指すなら重視しなければならない部分といえるでしょう。

2.臨床開発モニターへの転職

臨床開発モニター(CRA)の転職先としては、製薬メーカー、医薬品メーカー、CRO(受託臨床試験機関、SMO(試験実施機構管理機関)などが挙げられます。製薬・医薬品メーカーでは自社で開発する医薬品、CROやSMOではメーカーから委託を受けた医薬品の治験関連業務を行なうという違いがあります。

転職に関していえば、メーカー、委託会社のいずれも、勤務形態は正社員・派遣社員・パート・アルバイトといった種類がありますが、年収1000万円を目指すなら正社員がおすすめです。

正社員であれば定期昇給や管理職への昇進による年収アップなどが期待できます。メーカー、委託会社ともに治験関連の人材が不足しているため、看護師資格や病院勤務経験があれば治験の経験は必要がなく転職できるとされているので挑戦してみる価値があるでしょう。

3.副院長を目指して転職

病院やクリニックで副院長(看護部長)を目指すのは簡単なことではありません。一般的には大手総合病院では大卒もしくは大学院卒の学歴、経営に参画できる能力、看護師を統率する管理力などが必要といわれています。学歴は不可欠な条件ではなく、むしろ病院やクリニックの経営陣の一員としての経営能力や企画力、看護部を運営できる能力が求められます。

看護師として年収1000万円を得る副院長を目指すためには、大規模な総合病院への転職がポイントになります。中小規模でも副院長になる可能性はあるものの、年収は大手よりも少なくなる傾向があるからです。ある程度の経験や能力に自信があるようなら、看護師専門の転職サイトの看護部長求人に応募してみてはどうでしょうか。

4.独立開業のための転職

開業には資金や人脈、経営ノウハウなどが必要になりますが、自力で高年収を得るチャンスを得ることができます。看護師の独立開業で主流になっているのが訪問ステーションで、起業するためには特別な資格などは必要ありません。

実際に開業するためには、法人格(株式会社・・NPO法人、社会福祉法人等)の取得、人員確保(常勤管理者・看護職員・療法士等)、運営設備の設置(専用事務室・訪問看護用の設備・専用自動車等)を準備します。運営基準には一定の条件がありますので、クリアできるよう事前に勉強しておきましょう。


最近では看護師一人の訪問ステーションを独立開業するというケースも見られますが、年収1000万円を目指すなら協力者が必要になるでしょう。経営ノウハウを持つ人や資金援助をしてくれる人、医療スタッフなどの協力者を募り、しっかりした準備をしたうえで開業を目指してください。

美容外科や製薬(医薬品)メーカー、看護部長の求人を探すなら、看護師専門の転職サイトを活用しましょう。転職サイトを利用すると一般には公開されていない好条件の非公開求人を紹介してもらえる、希望の転職先を効率良く探すことができます。

<看護師で年収1000万円は可能か?のまとめ>

  • 年収1000万円を得ている看護師はいる
  • 美容外科では能力次第で高年収が実現できる
  • 製薬会社の臨床開発モニターも狙い目の転職先
  • 大手病院の副院長(看護部長)なら可能性がある
  • 看護師の独立開業という働き方で高年収を目指す
  • 好条件の非公開求人は転職サイトの活用で探そう


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