イベントナースとは?ツアーナースとどう違うの?



看護師には多様な働き方があります。ご自身の空いた時間を有効に活用したい、他に仕事を持ちながら副業的に効率よくお金を稼ぎたい、そうしたニーズに応えるための方法として、「イベントナース」という仕事があります。

看護師としてのスキルや経験を活かせる仕事ですが、一方で、同じようなイメージの働き方として「ツアーナース」という仕事があります。この両者はどこが違うのでしょうか。

ここでは、ツアーナースとの比較も交えつつ、時間を有効に使うことができ、看護師資格を活かせる方法として最適なイベントナースという働き方を紹介します。


イベントナースとは



まず、イベントナースとはどのようなものなのか、説明します。勤務内容や待遇など、ここで理解してください。

イベントナースの勤務内容

イベントナースとは、その名の通り、あるイベントの開催時に、その場に待機して、何か急病人やけが人が出た場合の一時対応を行う仕事です。

基本的に単発のイベントについて、その日だけ勤務を行うというイメージです。野外コンサート、大きなフェスティバル、遊園地でのイベント、スポーツ大会・・・。不特定多数の来場者が訪れる場所ですので、怪我や急病人が出る可能性は大いにあります。

当日、何も起きなければ待機だけで済みますが、何か起きてしまうとその対応で大忙しになってしまう、そのような仕事です。

イベントナースの労働条件

イベントナースの勤務は、基本的にそのイベントの当日のみです。1日のイベントならばその日、2~3日の場合はその間が勤務期間になります。いずれにせよ、長期の雇用契約にはならず、「単発」のアルバイト感覚で仕事をすることになります。

イベント当日の労働時間は、比較的長い傾向にあります。そのイベント開始時から終了時まで待機する必要がありますので、特に1日丸々行うイベントだと、それだけ拘束されることになります。

短時間のアルバイトというよりも、単発のフルタイム労働といった感じでしょうか。

肝心の収入ですが、そのイベントにもよりますが、

  • 日給制で8000円~10000円
  • 時給制で1000円~1500円

のところが多いようです。看護師のパート時給の平均(1500円~2000円)と比較すると、少し低めです。主催団体の予算にもよるところがあり、しっかりとした団体が主催するイベントだと、収入が高くなる傾向にあるようです。

イベントナースになる条件

基本的に看護師経験があれば問題ありません。病院での経験3年ほどあれば、まず問題なく採用してもらえると思います。緊急対応になりますので、そうした職場(ICUや救命救急窓口)の経験があればなお良いでしょう。

もちろん、過去にイベントナースとしての経験があれば優遇してもらえると思います。なるのは、それほど大変ではないと考えてください。


イベントナースのメリット、デメリット



イベントナースは、その独特の働き方のため、メリットとデメリットがわかりやすくなっています。ここで、簡単にまとめていきます。

イベントナースのメリット

1.自分の都合の良い日に働くことができる

継続雇用ではなく単発の仕事になりますので、空いた日や都合の良い日に働くことができます。看護師や他の仕事とのWワークも可能で、副業的に収入を増やすことが可能です。


2.精神的、肉体的なストレスが少ない

病院だと、診療科にもよりますが、重病の人や人の生死に直面することもあり、病棟勤務や夜勤もしなければなりません。精神的にも肉体的にもハードです。

しかし、イベントナースの場合は、急病人などへの応急処置など、一時対応がメインで、手術に立ち会うなどのケースはありません。何もなければ、待機しているだけなので、体力を使うことも少ないです。普段の病院勤務の「息抜き」として、たまにイベントナースをする方もいるようです。


3.毎回違う会場で新鮮である

イベントナースの場合、勤務先は毎回違うイベント会場になります。同じ病院に勤務するよりも、新しい刺激があり、毎回新鮮な気持ちで勤務することができます。そのイベント自体に参加することはできないかもしれませんが、会場の雰囲気を楽しむことができます。

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イベントナースのデメリット

1.1日の勤務時間が安定しない

イベントナースはそのイベントが終了するまで待機をするのが原則です。例えば、イベントが予定よりも延長してしまった場合などは、その終了、あるいはお客さんが全員会場を去るまでは待機しないといけません。

通常の日勤業務よりも長くなってしまうケースもあり、それが読めないのが現実です。その日のスケジュールに余裕がないと、イベントナースは難しいかもしれません。


2.臨機応変の対応が求められる

病院での勤務であれば、自分の仕事は決まっています。しかし、イベントナースの場合、どのようなことが起きるかわかりません。突然人が倒れる、物が倒れてきて大けがをした、個別ケースに合わせて判断をします。医師の指示ではなく、自分の判断で、応急対応をして、救急車なり、病院なりに引き渡さないといけません。

何もなければ大変な仕事ではありませんが、何かあった場合は、その負担が急激に大きくなるのがイベントナースです。


3.接する人が変わる

人間関係が固定されないのが、単発の仕事の良いところですが、逆に毎回違う人たちと接するのが苦手という人もいるでしょう。知らない人に気を使って疲れてしまう、そのようなケースもあり得ます。


4.収入が少ない

看護師の時給平均に比べると、イベントナースは時給が低い傾向にあります。あくまで副業として行う分には良いのですが、それだけで食べていこうとすると大変かもしれません。

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5.一定の実務経験が必要の場合が多い

応急対応できる看護師が必要なので、実務経験がないペーパー看護師や、年数が少ない看護師は、応募条件から外される可能性があります。一定のスキル、経験が求められる傾向があります。

このように、イベントナースにはメリット、デメリット存在しますが、あくまで副業として行う分には、ストレスも少なく、メリットが大きいように思います。せっかくの看護師資格ですので、有効活用できればいいですよね。

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ツアーナースとは



同じような看護師の働き方で「ツアーナース」という仕事があります。「ツアー」=旅行もイベントではないかと思われるかもしれませんが、違いがありますので押さえていきましょう。

ツアーナースの仕事内容

ツアーナースとは、旅行会社のツアーや、学校の修学旅行、企業の宿泊研修など「宿泊を伴うイベントに帯同」し、何かあった場合に看護行為を行う仕事です。

特徴としては、以下にようなことが挙げられます。

  • 日数は長いものだと1週間を超える
  • 旅行期間中は24時間拘束される
  • 何かあった場合は、夜中でも対応することが求められる
  • 日当が高い(20000円前後)
  • 旅費、宿泊費、食費等は依頼主負担
  • 同行中は、ツアー客と一緒に旅行イベントを楽しむこともできる

イベントナースとの違いは?

似たような仕事に「ツアーナース」がありますすが、その働き方は微妙に異なります。

どちらも、副業的に「単発」で行うもので、他の仕事の合間に時間のあるときに行うことになりますが、イベントナースは基本的に1日で完結するものに対して、ツアーナースは、数日~1週間の拘束があります。

そのため、収入に関しては、イベントナースよりも拘束時間の長いツアーナースの方が日給は高めに設定されている場合がほとんどです。

ご自身のライフスタイルと照らし合わせて、どちらを選ぶのか決めていただくと良いと思います。

イベントナースの仕事を効率的に見つけるには



イベントナース仕事は単発であり、よほど大きなイベントではないと、個別に求人していることがないかもしれません。また、イベントだと思っていたらツアーだったということもあるかもしれませんので、その求人内容を的確に把握することが大切です。

そのため、イベントナースの仕事を見つけるために、看護師専門の求人サイトを利用しましょう。ここならば、色々なイベントの求人があり、内容や条件を比較しながら簡単に応募することができます。求める看護師経験の期間などもわかりやすく記載されています。

1度そこで実績を上げれば、以降のイベントナースの求人にも採用されやすくなるかもしれません。スケジュール管理、条件の比較、実績のアピール、どの点から見ても求人サイトの活用が効果的だといえます。

サイトへの登録は無料ですので、登録してどのようなイベント求人があるのか確認してみてはいかがでしょうか?

<イベントナースのまとめ>

  • イベントナースは、イベント会場で対応を行う単発の仕事である
  • 何もなければ待機だけでよいが、長時間に及ぶ場合もある
  • 急病人が発生した場合など、一時対応をケースに応じて行う判断力が必要
  • 看護師としての経験が、ある程度あることを求められる
  • ツアーナースは時間的な拘束があるため、収入は高めである
  • イベントナースもツアーナースも、基本的に単発の仕事である

ご自身の余った時間や、看護師としての経験を活かして、副収入を上げることできるのがイベントナースです。1つの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか!

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