保育園看護師への転職の前にチェックしておきたいこと



看護師と一言でいっても、その仕事内容は実に多岐に渡りますし、働く場所もさまざまです。
看護師の職場として代表的なのはクリニックや病院ですが、看護師の転職先として、最近は保育園が注目されています。

ご存じの方も多いかと思いますが、保育園には必ず看護師を配置しなければならないと義務付けられています。

正確に言うと、乳幼児を10人以上入所させている認可保育園は、看護師を配置する義務があるのですが、地方などでは対応に追いつけていない保育園もあるようです。

ここで、保育園に勤務する看護師の仕事内容や求められるスキル、待遇など保育園看護師への転職においてチェックしておきたいことを掘り下げてみたいと思います。


保育園看護師の仕事と役割

保育園看護師の主な仕事は、『園児の健康管理・観察』『職員の健康管理・観察』、『怪我などの救急処置』、『保育における健康指導』などが挙げられます。

園児の健康管理、観察



保育園看護師のメインの業務といってもよいと思われる業務内容です。園児の健康状態を常に把握し、季節などに応じて発症しやすい感染力の強い病気(インフルエンザなど)の感染状態を確認しながら、常に園児が健康な状態で安心して登園できるよう観察する業務になります。

また、登園時は元気だった子が時間が経つに連れて体調を崩し、発熱したり、下痢嘔吐などの症状が出てしまうケースも少なくないため、たくさんいる園児の様子を一人ひとり確認して見守ることはとても重要です。

保育園では一定の温度まで体温が上がってしまったら、保護者に迎えに来ていただいて退園する決まりになっていますが、熱はなくとも園で過ごすことが難しいと判断された場合にはお迎えとなることもあり、その判断は看護師に委ねられています。

職員の健康管理、観察

園児同様に、保育園で働く職員の健康管理を行うのも看護師の仕事です。保育士をはじめ、保育園の職員は常に人不足の傾向にありますので、一人でも欠けてしまうと園の運営に師匠をきたしてしまいます。

子供の病気は大人にとても移りやすく、感染病などが移ってしまう職員も少なくないため、病気の感染を予防するよう管理・観察をするのも看護師の需要な役割になります。

怪我などの救急処置

保育園の子供たちは毎日元気いっぱいに遊んでいるので、園庭の遊具などで怪我をしてしまうこともあります。軽度の擦り傷などは保育士が処置することもあるかもしれませんが、基本的に園児の怪我や急病の処置は看護師が行います。

病院に連れて行くかどうかの判断も看護師に委ねられていますので、しっかり現状を把握し、判断する責任があります。

保育における健康指導

子供たちが健やかな毎日を過ごせるよう、病気の予防や健康管理などについて、職員や保護者に指導するのも看護師の仕事です。懇談会などで看護師が直接指導することもあれば、職員に指導をし、職員がその情報を保護者に落とすというケースもあります。


ほかにも、保育士に近い業務を行う場合もあります。担任をもつ看護師の場合は、保育士としても業務もかなり大きな割合で行うことになりますし、もともと保育士不足の現状があるため、保育補助や発表会の準備の手伝いなど、雑務も非常に多いです。

保育園看護師の仕事は、医療に関することだけではなく、実に多岐にわたると考えてよいでしょう。


保育園看護師に求められるスキル



次に、保育園看護師として働く上で必要なスキルについて考えてみたいと思います。

コミュニケーション能力

これは、病院やクリニックで働く看護師も同様ですが、保育園看護師として働くにあたりコミュニケーション能力は非常に重要なスキルです。保育園看護師が接するのは園児だけではなく、保護者、職員など実にたくさんの人と関わりを持ちながら業務を行います。

特に保護者との関わりにおいては、園児のケガや急病でお迎えに来ていただいたときに、園児の当時の状況やケガの症状などについてを説明するのは看護師を通して行うことが多いです。

保護者に誤解や余計な心配をさせないよう、正確に説明を行わなければならないため、特に対話のスキルは重要になります。

医療における幅広い知識

医療知識においては、看護師としての数多くの経験という意味と、皮膚科や耳鼻科などの幅広い知識という両方意味でのスキルと考えてるとよいと思います。

子供の急病やケガは突如起こることが多いため、都度迅速に、そして正確に対応しなければなりません。この対応においては、これまで看護師として培ってきたキャリアが求められるでしょう。

医療の知識という点では、前述した通り子供の病気やケガにはさまざまな種類やシチュエーションがありますので、耳鼻科の症状が出ている場合、ケガをして外科の知識を必要とする場合など、それぞれのパターンに応じた正しい対応を行うための知識は必須です。


保育園看護師のお給料



さて、気になる保育園看護師の収入についてですが、こちらは働く保育園の地域などによっても大きく差があるといわれています。

労働賃金が平均的な地域の場合で、だいたい年収300~400万円前後と言われていますが、保育園職員の収入は全体的に低いといわれていますので、この金額より低いところも多いです。救急科のある病院や、宿直のある総合病院などに比べると少ないといってよいかもしれません。


保育園には『公立保育園』と『私立保育園』があり、その中でも『認可保育園』と『無認可保育園』に分かれます。

この公立か私立か、認可保育園か無認可保育園か、という点でも収入に差が出てくるようです。ちなみに公立保育園の場合は、公務員試験を受けて看護師の仕事に就くことが可能ですので、公務員として働くのであればかなり安定した収入が期待できるでしょう。

私立の場合はその園によっての規定が実にさまざまですので、園によってかなり開きがあります。

保育園看護師への転職での注意点



看護師の仕事は、どんな職場においても人の命を預かる重要な仕事であることに変わりありません。その中でも保育園看護師は、子供の命を預かるというある意味特殊な環境の中での仕事になりますので、気配りが必要な点や、求められるものも大きいです。

保護者は保育園を信頼して、大切なこともを預けているわけですから、園内での事故や発病に非常に敏感なので、これらの予防には細心の注意を払わなければなりません。万一事故や発病が起きてしまった場合の対処も、病院勤務の場合よりもかなり神経を使います。


自分に子供がいてもいなくても、子供がいる人の気持ちに寄り添って業務を遂行できる人は、保育園看護師としてしっかり仕事ができるのではないかと思います。

また、子供が好き、子供と関わっている時間が楽しいと思える人ほど保育園看護師の仕事は向いています。逆に子供が嫌いという人は、長く保育園看護師として働くことは難しいかもしれません。

保育園看護師への転職を検討されている方は、ここで挙げた仕事内容や必要なスキル、待遇などを考慮し、ぜひ前向きに検討してみてください。転職サイトには保育園看護師の転職情報が多く掲載されていますので、まずはチェックしてみるとよいと思います。

この記事のまとめ

  • 保育園看護師の仕事は園児や職員の健康管理、病気やケガの対応、健康指導などが主な仕事
  • 保育園看護師にはコミュニケーション能力をはじめ、看護師としてのキャリアや幅広い医療の知識が必要
  • 保育園看護師の年収は約300~400万円前後(園によって大きな差がある)
  • 求められるものが大きい仕事だが、子供好きな人には適職。
  • 保育園看護師に興味がある人は、転職サイトの活用が便利

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