デイサービス看護師へ転職する前に知っておきたいことは?



看護師の職場は、病院だけではありません。特に、高齢化社会の進んでいる現在、お年寄りをお世話するニーズが高くなっています。

健康であり、病院に行く必要がないお年寄りであっても、日常生活に張りを持たせて、リハビリを行うことも重要です。


お年寄りが受ける、生活福祉サービスの1つとして「デイサービス」があります。病院ではない、このデイサービスの看護師求人が近年増加しています。

デイサービス施設では、体が不自由な方もいらっしゃますし、高齢の方が対象ですので、必然的に介護的な仕事も発生します。


「介護」という仕事と聞くと、ハードで精神的にも肉体的にもきつい、という話は皆さん聞いたことがあるかと思います。では、デイサービス看護師についても同様のことが言えるのでしょうか?

ここでは、デイサービスと、そこで働く看護師の仕事について解説します。よく内容を知っていただき、本当に自分がここで働けるのか、事前に考える材料にしてみてください。


デイサービス看護師の仕事と役割

デイサービスとは?



デイサービスとは、介護が必要になったお年寄りが、病院や老人ホームに入院ではなく、自宅である程度自立して生活が送れるように機能回復訓練を行うとともに、レクリエーションやゲームを行いながら頭を使うことで、認知症などを予防することも目的としている通所施設です。


「身体の維持、機能回復訓練」「脳の老化防止」「日中の孤独感の解消、人とのつながりによる張り合い」という3つの目的を主とした、入院ではない、通いの老人ホームというイメージでいるとわかりやすいと思います。

もちろん、お年寄りが自分で通うことは難しいですので、バスなどで送迎をし、歩くことが難しい人には、車いすなどを用意して、デイサービスの中で孤立しないように配慮することが求められます。

寝たきりの人を介護するのではなく、動ける人の日中の活動を支援するという施設になります。

デイサービス看護師の仕事

デイサービスには看護師だけがいるわけではありません。

当然ですが、実際のお年寄りの介護をするための介護士の方もいますし、具体的なデイサービスのメニューを考える「ケアマネージャー」、リハビリを支援する作業療法士や理学療法士、食事の管理をする保健師や栄養士など、多様な資格を持った方が勤務をして、チームプレイでお年寄りを支えています。


看護師はそうした中の1人であり、具体的には利用者の健康管理や、薬のチェック、体調を崩した人への一次対応などを行うことになっています。

病院ではないので、重篤な症状の人は少なく(持病を持っている人は多いでしょうが)、医師が常駐しているところは少ないので、看護行為というよりも、施設での利用者の健康を総合的に管理することが、求めらる業務となります(勝手に注射を打つなどはできません)。


とはいえ、これは建前のところが多いようで、実際は介護士と変わらないような介護行為を手伝うことも多く、その他、バスの送迎やレクリエーションへの参加、日常的な雑務などを行うこともあります。

介護は力仕事ですので、体力的に厳しいという人もいます。看護師として求められない能力ですので、やはり無理をしなければいけない場合もあります。


病院での看護師業務のような専門的なスキルを活用する場面は、それほど多くなく、むしろ「看護知識のある介護スタッフ」的な働き方になります。病院時代に較べると、患者(利用者)と向き合う時間がより増えることになります。こうした仕事環境にやりがいを感じる方がいる一方、看護師としてこれでいいのか?と疑問もいます。

以上、デイサービス看護師の仕事内容をまとめると以下のようになります。

<ここまでのまとめ>

  • 病院のような専門的スキルのいらない健康管理や、一次対応がメイン
  • その他介護のような、本来予定していない仕事をする場合がある
  • 利用者(患者)と向き合える時間が増えて、やりがいを感じる看護師が多い
  • その一方、看護師としてこの業務で良いのか疑問を持つ人もいる


デイサービス看護師のお給料・勤務条件は?



デイサービスでの看護師業務ですが、その待遇はどうなのでしょうか?

まず収入ですが、看護師全体の平均年収が約470万円なのに対して、デイサービス看護師の年収は約300~400万円程度だと言われており、平均よりは低めです。時給換算すると1500円~1700円ほどです。

首都圏などお年寄りの人口が多いところでは、人員不足気味であり、これよりも単価が高くなることもあります。

一方、労働環境で見ると「『デイ』サービス」である以上、何かトラブルなどがなければ、夜勤はなく、残業も病院勤務と比較して、かなり少ない傾向にあります。


また、病院ではなく、お年寄りが日中を過ごすための施設ですので、土日休みのところが多く、休暇も安定して取れるところが多いです。

病気の治療ではないので、休日は家族にお世話をしてもらうということが基本。そうではないところもありますが、それは付加価値として提供しているので、手当などが付く場合もあります。


基本的に「収入は低めだが、時間の確保が容易で、休みも多い」という職場がデイサービスになります。正規雇用の人もいますし、パートタイムで週2~3日という働き方もできます。

ご自身のライフスタイルに合わせて、どのように働くのか選択の幅が広いです。


デイサービス看護師のメリットは?

このようなデイサービスの勤務条件等から、メリット・デメリットについてまとめてみました。まずはメリットです。

夜勤なし、残業なしの求人が多い

上で書いたように、デイサービスは日中、お年寄りが通って過ごす施設です。病院のように入院病棟があるわけではなく、老人ホームのようにずっとそこで暮らすというわけでもありません。

言い換えると「お年寄りの学校」であり、当然、夜間に見回りなどをする必要はありません。事務処理などで多少の残業をすることもあるかもしれませんが、看護師として求められるのは、通所中のお年寄りに対する健康管理一般です。

スタッフ管理や制度がしっかりしているデイサービスでは、残業もほとんどなく、ご自身の時間を有効に使えます。少なくとも夜勤については、ない職場だと思って良いと思います。

病院のような過酷な労働環境ではない

デイサービスの利用者は、病院とは違います。つまり、急病人や大けがをした人が対象ではないため、一刻を争うような場面に遭遇することは少ないです。

生死にかかわる状況も少なく、精神的なストレスは低い職場です。立ち続けで何時間も手術を行うようなこともありません。比較的のんびりとした雰囲気の中で仕事ができるのも、デイサービスならではのメリットと言えます。


患者(利用者)と向き合った仕事ができる

日常的に利用者と接することになりますので、病院のように医師の指示のもと、どちらかというと無機質な対応をしがちなのに比べて、デイサービスでは「face to face」で仕事をすることになります。

利用者に声をかけるだけでなく、話を聞いてあげる、一緒にゲームなどを行うなど、病院と比べて、より相手の顔を見て、向き合った仕事ができます。


デイサービス看護師のデメリットは?



デイサービスで働くメリットは、上のようになりますが、裏返すと病院とは違う業務内容が、人によってはデメリットにもなりえるということです。

介護の仕事がメイン

デイサービスでは、看護師として期待される「利用者の健康管理」や「薬の指導」、「何かあった時の一次対応」をする場面はそれほど多くありません。

実際には、介護士などと同じように介護行為をすることが多く、当然、専門ではないのでうまくいかない、介護士から指示される、場合によっては注意を受けるということがあります。


看護師としてのプライドややりがいを感じることができない人も多く、ここがデイサービス看護師として、仕事が続かない人が少なくない理由の1つでもあります。

看護師以外の雑用を任されることも多い

介護行為だけではなく、施設の雑用を行うこともあります。スケジュール管理やサービスの企画などはもちろん、書類作成やプリントづくり、さらにレクリエーションの道具を作ることもあるかもしれません。

「お年寄りの学校」と書きましたが、学校の先生は授業だけやっているわけではないですよね。それが、デイサービス看護師にも言えることになります。

看護師としてのスキル・知識が衰えていく

デイサービスでは、応急処置などは行う可能性がありますが、医療・看護行為は基本的にありません。傷の手当てをする、注射を打つといった機会が乏しくなります。

また、現在の医療環境に触れなくなるので、看護師として知識の蓄積が難しくなっていきます。


日々発展する医療から取り残されてしまうことになり、もし病院に復職した場合、そのギャップに戸惑い、対応できなくなってしまうかもしれません。

(人によって)モチベーションを維持するのが難しい

看護師としての仕事が少ないので、やはり元々看護師になって助けたいというモチベーションが下がってしまう人もいるようです。自分は何をやっているのか?そうした疑問がわいてきます。

病院とは違う人達がいる職場ですので、慣れないとその価値観などに戸惑うこともあり、結果的にやる気が削がれて行ってしまう場合もあるようです。


デイサービス看護師に転職する注意点は?



このようにデイサービスには、メリット、デメリットが存在します。病院とは勝手が違うケースもあり、いざ転職して戸惑わないために、以下の点を注意してみてください。

デイサービスの仕事は向き・不向きが大きい

デイサービス業務は、病院とは違い「肉体労働」的な要素が大きく、これまでと違った仕事になります。

「医療行為ではないので気が楽」と肯定的に捉えられる人もいますが、逆に、「こうした仕事は自分にはできない」と否定的になってしまう人もいます。


労働環境的には、病院と比較して楽な面もありますが、個人的な向き・不向きが非常に大きい職場だと言えます。安易に転職しても仕事が続かないケースもあります。

「看護師としてのプライド」にこだわらない方がいい

序列という言い方は好きではありませんが、実際のデイサービスの現場では、「ケアマネージャー」や介護士の意見が強い傾向にあります。

「介護士なんて誰でもなれる仕事、学校に通って国家試験に通った看護師の自分とは違う」と思っていても、現場の業務では発言権が強くありません。


実際に介護行為がうまくできるのは彼らなのですから、看護師としての自分は何なの?とプライドが砕かれてしまうケースもあります。

全てのデイサービスの現場がそうだとは言いませんが、人間関係で苦しむ人も多く、「郷に入れば・・・」ではありませんが、病院ではないという意識を初めから持たないと仕事が続かない傾向にあります。

デイサービスは「楽な職場」ではないと覚悟すべき

上で書いたことのまとめにもなりますが、残業や夜勤がないとは言っても決して「楽な職場」ではありません。デイサービスでの仕事はこれまでとは「畑違い」になります。

同じような常識やルールが通じないことも多く、自分の仕事についてもこれまで通りスムーズにはいかないケースもあります。

決して、安易に転職できる「逃げ」の職場ではないことを意識してください。覚悟と意欲を持って取り組んでいただかないと、結果的に厳しい職場になってしまいます。


勤務条件のしっかりした職場への転職を!

デイサービスの分野は、成長市場であり求人も多いのですが、その待遇は玉石混合で「ブラック」な職場も多いと聞きます。そうしたものに引っかからないためにも、条件面をよく確認してください。

求人が多いので、良い環境、そうではない環境をその中から判断することが、重要になります。なかなか自分だけでは判断がつかないという人は、看護師向けの転職サイトや、転職エージェントを使うという方法もあります。

慌てずに、落ち着いて良い求人を見つけて、やりがいのある働き方を見つけてください。


<デイサービス看護師のまとめ>

  • デイサービスとは、お年寄りが日中過ごし、体や脳のリハビリを行う通院施設
  • デイサービス看護師の仕事は医療行為ではなく、健康管理などが中心
  • 実際には介護(肉体労働)も多く、そこで適応できない人も少なくない
  • 夜勤や残業は少なく、休みも取りやすいため、家庭との両立はしやすいが収入はやや少なめ
  • 病院とは違う価値観もあり、看護師のプライドが高いとやっていくことが難しい



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